EFOとは「entry form optimization」の略で、その名の通り、「エントリーフォームの最適化」を指します。これを、専門知識がなくても手軽に実施できるのが「EFOツール」です。
みなさまが管理しているエントリーフォームは、離脱対策ができていますでしょうか?
フォームでの離脱率は平均8~9割と言われており、この数字からして、フォームで多くの顧客を逃してしまっているということが分かると思います。そのため、対策を何もしていない場合、フォームの改善(EFO)は急務と言えます。
今回は素早く、しかもHTMLなどが分からなくても、自動でフォーム最適化(改善)を行ってくれる、EFOツールを紹介いたします。
すでにEFOツールの利用をご検討されている方も、ぜひご参考ください。
1.EFOツールは「フォームを使いやすくし、ユーザの離脱を防ぐ」施策を簡単に実施できるもの
ネットショップで商品を買おうとしたけど、個人情報登録画面が面倒になり、購入を辞めてしまった経験はありませんか。これが【エントリーフォームでの離脱】です。
これに対し、離脱してしまうユーザを減らす施策がEFO(Entry Form Optimization)です。
そして、本来であれば専門知識が必要なEFO施策を簡単に実施できるようにするものがEFOツールとなります。
ここでは、まずEFOを実施すると、なにが起こるのかを解説いたします。
CVRが20倍になった事例も!
ブライダル系サービスの事例では、EFO施策実施後にCVRが20倍になったというものがあります。
参考:【保存版】問合せを劇的に増やすエントリーフォーム最適化(EFO)15の方法 | LPO研究所
これは極端な例ですが、CVR改善のために、EFO施策は有効であることが分かると思います。
2.主なEFOツールの機能は
「入力支援」と「レポート」
上記の施策を実施できるEFOツールには、大抵の場合、【入力支援機能】と【レポート機能】が備わっています。
入力支援機能はフォームを改良する機能、レポート機能はフォームのパフォーマンスを把握できる機能です。
また、ツールによっては管理画面上でA/Bテストが設定できる機能を備えているものもあります。
今回は主な機能である【入力支援機能】と【レポート機能】それぞれの詳細を解説いたします。
入力支援機能
入力支援機能は、「必須項目の背景色」や「住所の自動入力」などフォームを改善し、入力されやすくする機能の総称です。これには、次のようなものがあります。
①送信エラーのブロック
必須項目に未入力の箇所がある時に、送信ボタンの表示を変えたり、送信できなくしたりします。
②リアルタイムアラート
入力ミスがあった場合、ミスの場所をアラートします。
③残り入力項目の表示
必須の入力項目があといくつあるかを表示します。
④記入例の提示
入力ボックスの中に、あらかじめ記入例を表示させておきます。
⑤必須項目の背景色
必須項目に背景色をつけ強調することで、入力しなければいけない箇所を提示します。
⑥離脱ブロック
入力途中にページから離脱してしまうのを防ぐため、離脱しようとすると警告が出ます。
レポート機能
参考:EFO CUBE
上記のEFOツールは、通常のアクセス解析ツールにはない「設問項目ごとのログ解析機能」が備わっています。
「設問項目ごとのログ解析機能」とは、項目ごとに入力が完了した率や、離脱がどのくらい起きたのかを教えてくれる機能です。このレポート分析を参考に、入力項目の追加や削減をすることにより、より離脱率の低いフォームを作っていくことができます。
3. EFOツールの紹介 12選
まず、これから紹介するEFOツール12個の価格、機能詳細を一覧表にまとめました。
情報の整理にお役立てください。
※2015年2月12日現在 当社調べ
※表の内容と異なる場合もありますので、利用前に必ずHPで確認してください
※入力支援機能は「ミス送信のブロック」「リアルタイムアラート」「残り入力項目の表示」「記入例の提示」「必須項目の背景色」「離脱ブロック」のうち、6個備えているもの「◎」、4~5個「○」、1~3個「△」
表に「●●型」とあるように、EFOツールにはいくつかの仕組みがあります。
下記からは、それぞれの仕組みと、その仕組みを使用しているツールを紹介していきます。
ASP型
ASP型とは、ツールを提供する会社(ツールベンダー)のサーバを利用するやり方です。
ツールベンダーのサーバを利用することにより、最新機能がすぐに利用することができますが、一般的には月額利用料がかかります。
以下は、ASP型の代表的なEFOツールです。
1.formy
■公式サイト
http://formy.jp/
■月額料金
6,000円
■詳細
formyの特徴は、わかりやすく安価な価格設定です。
PV数やUU数に応じて利用料金が変動するものが多い中、どれだけアクセスがあっても1フォーム6,000円となります。
ASP型のEFOツールとして最低限の機能を備えており、サイトで扱っているフォームが少ない場合にはformyを使うことで小さな費用でフォームの最適化を行うことができるでしょう。
2.canataEFO
■公式サイト
http://www.techloco.co.jp/service/canataefo
■月額料金
10,000円~
■詳細
canata EFOは株式会社テクロコが提供するツールです。
低価格から導入可能ですが、多くの入力支援機能を使用でき、レポートの情報量も多くなっています。
3. Gyro-n EFO
■公式サイト
https://www.ubicast.com/gyro-n/ja/efo/
■月額料金
16,200円~
■詳細
Gyro-n EFOは、専門スタッフによるフォローやログ解析機能が強く、特にログ解析機能では項目ごとのエラーの発生するタイミングまで見ることができます。
また、複数のサイトを運営していても1つのアカウントで利用できることも特徴として挙げられます。
4.ドクターEFO
■公式サイト
http://www.gmo-eclab.com/dr-form/index.html
■月額料金
28,000円 ~
■詳細
ドクターEFOはGMOインターネット株式会社が提供するサービスです。
5フォームまで一律の価格となる、変則的な価格設定となっています。また、別料金で専門家のコンサルティングを受けることが可能です。
5. ナビキャスト フォームアシスト
■公式サイト
http://www.showcase-tv.com/formassist/
■月額料金
30,000円~
■詳細
ナビキャストフォームアシストは、ツールの導入数が多く800社強、約3000フォームの実績を持っています。
無料のコンサルティングなど、丁寧なサポートを強みとしており、導入数からも信頼の高さが伺えます。
6. f-tra EFO
■公式サイト
https://f-tra.jp/
■月額料金
30,000円~
■詳細
f-tra EFOは株式会社エフ・コードのサービスです。
UI改善機能では、知識がなくてもスマートフォン向けのフォームの作成、最適化ができます。
7. EFO CUBE
■公式サイト
https://www.efo-cube.info/
■月額料金
50,000円~
■詳細
EFO CUBEは他のASPやメディアとの連携があり、EC-CUBEをお使いの場合はすぐに導入が可能です。
また、Yahoo!IDとの連携が図られており、ユーザが入力する際にYahoo!IDに登録している情報を読み込むことができます。
8. EFOToolSet
■公式サイト
http://bruceclay.jpn.com/efo/
■月額費用
59,800円
■詳細
EFOToolSetの特徴は「20フォームまで59,800円」という価格設定にあります。
これにより、一度に大量のフォームへの導入がしやすくなっています。
9. EasyEntry
■公式サイト
http://easy-efo.com/
■月額費用
100円~
■詳細
EasyEntryは、カーソル位置の調整という支援機能はありますが、基本的には解析・レポート専用のツールです。導入はオンライン上で簡単にすることができますが、入力支援機能は別途で設定する必要があります。
インストール型
インストール型とは、商品を購入し自社のサーバでツールを稼働させる型となります。
ツールベンダーのサーバを利用するASP型と異なり、サーバ利用による月額料金は発生しません。
1.フォームキーパー
■公式サイト
http://www.form-keeper.com/
■費用
通常版9,800円~
■詳細
フォームキーパーは通常版/上位製品版に分かれており、通常版は入力支援機能のみを提供しています。上位製品版は入力支援機能に加え分析レポート、項目別の解析機能を備えていますが、現時点ではスマートフォンへの対応がされていません。
2. スマートUPフォーム
■公式サイト
http://suf.jp/
■費用
600,000円~
■詳細
スマートUPフォームは多くの分析機能と入力支援機能を持ち、先のASPのツールと比べても遜色ありません。
設置代行も行っていますが、他のツールと比べると高価です。
3.ラクネFORM+
■公式サイト
http://lacne.jp/formplus/features/
■初期費用
100,000円
■詳細
ラクネFORM+はEFOツールの基本機能だけでなく、問い合わせ管理機能を備えています。ラクネFORM+の管理画面からフォームの変更もできるため、フォームとお問い合わせを一括管理したい場合に便利です。
まとめ
今回は、EFOツールとはなにか、というところから、実際のツールの説明までをさせていただきました。
それぞれ利用できる機能や金額などが異なりますので、特色を把握した上で、ご自身にぴったりのEFOを見つけていただければと存じます。
それでは、失礼いたします。