成果報酬型のネット広告であるため、広告主にとって低リスクで出稿可能とうたわれるアフィリエイト広告。
確かに広告主が広告費用(アフィリエイト報酬)を自由に設定ができるのは魅力ですが、
・「相場感が分からない!」「何から決めたら…」と始めるのを躊躇(ちゅうちょ)している
・「言われるがまま広告出稿してみたものの、思うような成果が得られなかった」というような過去の失敗体験がある
という企業担当の皆さんも多いはず。
アフィリエイト広告は、確かに上手に活用できれば費用対効果の高い広告です。しかし、条件設定がうまくいっておらず、思うように効果が出せていないケースが多いのもまた事実。
本記事では、効果のでるアフィリエイト広告の出稿方法を、アフィリエイトASPの選びかた・はじめの条件設定から中長期的な運用方法まで企業担当の皆さん向けにご紹介します。
ネット業界歴10年以上、アフィリエイトASP在籍7年の著者が、本音トークでアフィリエイトの真実を広告主向けにお伝えしますのでご参考ください!
※本記事は株式会社インタースペース提供によるスポンサード・コンテンツです
[toc]アフィリエイト広告とは?
アフィリエイト広告とは、成果(購入や申込みなど)に対し報酬(=広告費)を支払うネット広告です。費用は成果が発生した分だけ、もし成果が発生しなければ費用を支払う必要がありません。 その報酬も、広告主が自由にきめることが設定できます。ECなら商品購入金額に対し定率●●%、サービスなら新規申込みに対し定額で●●●●円というような設定です。 つまり、CPA(コンバージョン単価)を予め決めておけるということなので、当然ですが費用対効果は高い広告と言えます。 全体の流れとしては下記の図を参考にしてみてください。 アフィリエイターと広告主をつなぐ役割をしているのが、アフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)です。このASPの存在により、広告主は直接やり取りすることなく沢山のサイトに広告を掲載することができるのです。 よいことばかりに聞こえるアフィリエイト広告ですが、「失敗した」という企業からの声も少なくはありません。それはなぜでしょうか?理由は様々ですが、特性を知らずに「とりあえず始めてしまった」ことが、そもそものはじまり。 アフィリエイトで売上拡大・・・夢があるのはいいけれど、過度な期待は厳禁! 広告の費用対効果も大事ですが、対応にかかる人件費も見過ごせない問題です。「出稿しよう」その前に、現実をしっかり把握してから決断してくださいね。アフィリエイト広告の「メリット」と「デメリット」
それではアフィリエイト広告の出稿を検討中の企業担当者向けに、広告主のメリットとデメリットをご紹介します。 メリットを伝えるばかりの営業トークだと、不安になりますよね?せっかくなので、ここではぜひデメリットにもご着目ください。メリット
低予算・低リスクで広告出稿が可能
広告にありがちな「広告を出してみたけど全く効果が無かった」という心配がアフィリエイト広告にはありません。 固定費以外は、実際に成果が発生した分だけ広告費を支払えばいいのです。また、予算上限設定も可能なので、「とはいっても発生しすぎて高額請求が!」なんてことも無いのも安心です。費用対効果が高い
アフィリエイト広告は成果(実際の売上や利益への貢献)に対して報酬を支払う、成果報酬型の広告です。 成果報酬額や成果地点(購入や申込みなど)も広告主が自由に設定できるので、広告出稿費用に見合う利益が得られなかったということが無いのが魅力です。数多くのサイトに無料掲載できるのと同じ
多くのアフィリエイトパートナー(サイト)と提携しても、その広告掲載には費用を支払う必要はありません。費用は成果が発生した分だけ。 つまり、何百・何千ものサイトに掲載可能なのです。成果には結びつかなかったとしても、商品やサービスのWEB上での露出を増やす・認知度を高める、といった副次的な効果も見込めるのがうれしいポイントです。最短数日で開始できる
純広告などは出稿を決めてから開始まで約1ヶ月、マス広告だと・・・さらに期間を要します。アフィリエイト広告なら、サイトへの簡単なタグの設置(成果を計測するための仕組み)のみなので、あとは広告素材(バナーとテキスト広告が基本)が準備できれば最短で3営業日で始められます。 諸々のやりとりに多少手間取ったとしても1~2週間ほどで開始可能です。デメリット
毎月の固定費(システム利用料)がかかる
システム利用料として月額4万円程度、初期費用として5万円程度が必要です。この固定費は、どのASPも大きく差はありません。 その他に、デポジットが必要な場合もありますので事前に確認が必要です。また、6ヶ月程度の最低契約期間が定められていますのでご注意を!商品または報酬で、競合との差別を図る必要がある
アフィリエイトパートナーサイト側もただ広告を掲載するだけでは0円、収益がありません。より効果がある広告・より売れる広告を、アフィリエイターは常に求めています。 競合よりも優位性のある商品、魅力的な報酬設定などを提示して選んでもらうことが大切です。どちらも出せない、という場合は大きな期待はできないでしょう。広告掲載サイトの確認が困難
多くのサイトにとりあえず無料掲載できるのがアフィリエイト広告のメリットである反面、その掲載面の確認は非常に困難です。 サービス利用の設定で、どのようなジャンルのサイトになら掲載OK、広告主側でサイトを確認してから提携を承認する、なども選べますので必要に応じて検討する必要があります。ただし、あまり制限をしてしまうと効果自体が期待できませんので柔軟な対処が求められます。短期的な広告運用には向いていない
サービスの利用開始自体はすぐにできますが、アフィリエイトパートナーとの提携・サイトへの掲載が進むのにやや時間がかかります。 中長期的に効果を期待しなければならない広告手法です。効果が出るまでの期間を短縮するためにキャンペーンを打つこと(掲載ボーナスや限定報酬アップなど)も有効ですが、即効性を求める場合は他の手法の併用も検討すべきでしょう。結局どこがいいの!?アフィリエイト会社(ASP)の選びかた
著者が働くアクセストレードを推したいところですが…ぶっちゃけてしまうと「どのアフィリエイト会社(ASP)」を選んでも大差はない、というのが現実です。 なぜなら、成果の出せる上位アフィリエイターは、複数ASPに登録しているので、それぞれのネットワークは重複しているからです。 会員数に差はあるので、「登録するASPは多いほうがいい」と思いがちですが、主要なアフィリエイトサービス提供会社であれば、上位層のアフィリエイトサイトは押さえています。獲得の大部分はその上位層によって賄われていますので、直接的な問題はありません。 また、「上位サイトと密な関係を築けている」ことを、アフィリエイト会社は営業トークで使いがちですが、1社のみに絞ってアフィリエイト広告を出稿した場合で想定すると、どこにお願いしても掲載できる上位サイト数・成果数に変わりはないでしょう。 複数社にお願いした場合に優劣があるように見えるのは、上位層のアフィリエイトサイトに対する掲載交渉と言う名の営業が起こるからで、裏を返せば、無駄に(むやみやたらに)広告費用が吊り上る要因ともなり得るので注意が必要です。 実際、アフィリエイト広告において会社の「リプレイス(乗り換え)」が度々行われますが、大きく成果に差はでないのが現実。担当者同士の相性云々はありますが笑 アフィリエイトを始める場合は、どこでもいいけど1社(多くても2社)に絞って始めるのがおすすめです。複数社を利用するのは、しばらくして「足りないな」と感じた時でも遅くはありません。主要なアフィリエイトサービス提供会社 ※50音順
・アクセストレード ・アフィリエイトB ・A8.net ・ジャネット ・バリューコマース ・リンクシェア広告で何をしたいのか、をまず考えよう
アフィリエイトは費用対効果の高い広告手法ですが、全ての場合に最適なわけではありません。他の広告同様に向き・不向きがあります。 広告手法を選択する前にまず考えてほしいこと、それは「何を目的として広告を出稿するか」です。この広告出稿に求めるものの「1番」は何ですか? ・認知拡大?会員獲得?売上アップ?それとも・・・? ・新規顧客を獲得したい?リピーターを増やしたい? ・ターゲット層は? 何を目的とするかで、適した出稿条件が変わります。ひと口にアフィリエイト広告と言っても、成果の条件や報酬などを目的に合わせてカスタマイズする必要があるのです。 目的が明らかになったら、次項以降に成功事例や業種別の相場観などをご紹介していますので、近いものを参考にしてみてください。 また、残念なことに、目的によりアフィリエイト広告に向いていない場合も少なからずあります。その場合は、「何がなんでもアフィリエイト広告!」ではなく、他の効果的な広告の検討をおすすめします。アフィリエイト広告に向いていない例
地域がかなり限定されている
対象地域が限定されるほどプロモーションの難易度が高まります。例えば1県のみでエステサロンを展開している場合、広く公開しているWebサイトにあえて掲載してくれるケースは少ないでしょう。 表示地域を限定してリスティング出稿、交通広告、ローカルCM、新聞・地域限誌へ折込広告などが効果的でしょう。 例外として、主要都市をある程度抑えている場合、対象ユーザー数が大きいので成功事例も多くあります。対象ユーザーがかなり限定されている
例えば、50代の女性限定で購入できる商品・会員募集などは難しいでしょう。 年齢層×性別の組み合わせ、広告掲載したい商品・サービスによって難易度は大きく異なりますで、一度ASPへ問い合わせてみることをおすすめします。 例外として、20-30代女性向け商品など、ネットに親和性のある層をターゲットにした場合であれば、むしろ大きな成果を出せる可能性が高くなります。超短期プロモーション
アフィリエイトは中長期に適した広告であるため、短期プロモーションで効果を上げるのは困難です。1-2日限定!という場合は、実施数か月前から告知を行い固定費+アフィリエイトの形をとって枠押さえをしなければ結果は期待できないでしょう。 TV、新聞、ポータルサイトなどの純広告、リスティング広告などが適しています。例外としては、1週間~1ヶ月程度の短期プロモーションであれば内容によりアフィリエイト広告でも成果が出せる場合が多々あるので、詳細を相談してみてください。富裕層向けサービス(高額商品)
アフィリエイト広告は他のネット広告同様、極めて一般的な商品やサービスの認知・売上拡大に適した広告です。 当然のことながら、対象となるユーザーは一般層で、いわゆる「セレブ」などと呼ばれるような富裕層へのリーチに適した広告手法ではありません。例えば、別荘やクルーザーなどはアフィリエイトでは売れません。例外として、医師限定の結婚系サービス等であれば市場のニーズがあるため広告効果が期待できます。BtoB
アフィリエイトサイトの殆どが個人向けのサイトであるため、法人向けの商品・サービスのプロモーションには不向きです。 法人向けサービスのサイト上で純広告、ワード・フレーズをかなり限定してリスティング出稿、メールもしくは郵送でセグメントをかけてDM、法人向けサービスのフォーラムに出展などがよいでしょう。なるべく担当者・決裁者に効率的にリーチできる手法がベターです。 ネット広告の種類については、課題別に分かりやすく説明されている下記の記事を参考にしてみてください。 参考:ネット広告の種類全37種 課題別効果の出る手法一覧│LISKULいくらまでアフィリエイト広告に費やしても大丈夫?顧客獲得コストの計算方法
適切なアフィリエイト報酬を設定するには、成果に対してかけることのできる販促費用を算出する必要があります。 なぜなら、報酬設定を間違ってしまうと、 成果が上がれば上がるほど広告費のせいで売上がマイナスに・・・ なんて悲しい事態になり得るからです! まずは顧客獲得にかけられる予算を決める必要があります。これを、上限CPA(顧客獲得コスト)と呼びます。 上限CPAは、獲得した1顧客あたりの期待売上(SPA)を上回らないように設定する必要があります。LTV※を加味すると、この値をより正しく設定することができます。LTV(Life Time Value)とは、獲得した1人の顧客が生涯(その企業と付き合っている期間)に企業にもたらす利益(価値)のこと。簡単に言うと、「売上を超えないようにCPAを設定しましょう」「上限CPAはリピート率や購入単価なども加味して設定できるとなおよい」というお話です。 例えば、アフィリエイト広告で初回お試し商品の購入をプロモーションする場合、ユーザーの正規商品の購入率を加味して考えることができます。 また、LTVを考慮すると下記のようになります。 この上限CPAの求めかたは、他の広告にも転用できます。初回購入である商品Aに購入率をプラスするだけでよいのです。たとえばPPC広告なら、初回である商品Aに購入率をかけて算出します。そうするとCPC(1クリックあたりの単価)を出すことが可能です。 ちなみに売上に対して費やすことができる広告予算の上限が定められていない場合、商品の利益率を参考にするとよいです。 上限CPAが分かったら、あとはその範囲内でアフィリエイト報酬単価を決定します。すべてのアフィリエイトサイトの報酬単価を一律に設定することもできますが、掲載サイトのジャンルやランク(レベル)、前月の獲得実績などに応じて報酬アップの段階を設けるのもよいでしょう。
現在の相場観をチェック!業種別アフィリエイト条件設定アドバイス
さて、あなたの会社の商品・サービスの広告にかけられる金額が分かったところで、業種別に基本のアフィリエイト成果条件と報酬の相場観をチェックしてみましょう。 ※下記でご紹介する報酬額には、アフィリエイトパートナー報酬のほかASPの手数料を含んでいます。基礎化粧品・コスメ
新規獲得に重きをおいたプロモーションが主流のジャンルです。アフィリエイト広告報酬の相場は、トライアルセット購入に対して報酬は商品金額の150%前後(新規購入のみ)です。 リピーターもプロモーション対象としたい場合は初回トライアルセット以外の商品には定率(10~30%程度)で報酬を設定します。健康食品・ダイエット食品
新規獲得コストが他ジャンルに比べて高額な広告主が多いジャンルです。商品性質的に長期・継続購入が見込めるため大きな予算が投下されがちです。アフィリエイト広告報酬の相場は、初回購入に対して報酬は商品金額の100~500%前後です。定期購入が必須となる場合は、単発購入の場合より報酬を高めに設定する必要があります。ファッション
公式通販か、複数ブランド・ショップを扱うモール型かで相場が異なります。公式通販なら購入額の5~10%、モールなら3~6%が相場観です。 例外として、近年需要が伸びているファストファッションにおいては、20~30%の報酬設定しているケースも珍しくありません。商品金額に対する利益率と、どこを競合とするかによって報酬設定を考える必要があります。エステ
メインが痩身なのか脱毛なのかによって異なります。体験来店で5,000~10,000円/件程度が相場です。体験が有料で高額になる場合は追加考慮する必要があります。 競合と価格差が無いようにする必要もありますが、有力サイトでの掲載をどう維持するかも重要になるジャンルですので、特別報酬の設定も考慮にいれて全体の広告予算・プロモーションを設計する必要があります。結婚
結婚相談所など有料会員を募集する場合、報酬はその入会ハードルに応じて設定する必要があります。入会金・利用料にもよりますが、報酬設定は5,000円~高いものだと数万円/件と幅広いです。 例えば、男性は医師限定というような入会資格がかなり限定されるものは、報酬の相場が高くなります。お見合いパーティー参加や安価なネット婚活入会などのプロモーションであれば、報酬は1,000~5,000円程度です。エステ同様、有力サイトへの特別報酬設定も考慮に入れて全体の予算組みが必要です。クレジットカード
入会金・年会費が無料のカードであれば、アフィリエイト広告の報酬は1,500~5,000円ぐらいが相場です。 ゴールドやプラチナなど入会のハードルが高いものは1万円以上の報酬が設定されていますが、通常カードほど獲得件数が伸びていないケースが多いです。新たなカードをリリースする際など、認知拡大のために他広告と併せて、アフィリエイト広告を出稿すると初期の獲得件数が伸びるので効果的です。会員登録サイト・オンラインゲーム
登録が無料であれば150円/件~、有料であれば月額利用料の150%程度~がおおよその相場です。登録できるユーザーが限定される(ターゲット層が特定されている)場合は、内容により2~3倍程度と考えてください。 掲載サイト制限がなければ、アフィリエイト広告でも短期のプロモーションにも対応できる可能性があります。事前調整できるよう、前もって期間と予算をASPに相談することをおすすめします。 ざっくりとご紹介しましたが、近い商品・サービスはありましたでしょうか?ライバル企業に差をつける、一歩進んだアフィリエイト活用方法
さて、ここまでご説明しましたが、先にもお伝えしたとおり選ばれて掲載されてこそのアフィリエイト広告です。 ですから、効果を上げるにはアフィリエイト報酬設定やブランド力、商品力などで競合に秀でるものが必要となります。 アフィリエイト報酬は、すべてのサイト一律に設定する必要はありません。サイト属性や獲得実績、商品別など、細かく決めることができます。 成果を上げている企業は下記のような施策を取り入れていますので、ぜひ検討してみてください。アフィリエイト施策の例
・需要期前に提携・掲載を促進するための報酬アップキャンペーンを実施 ・実際に成果を上げた場合の報酬アップシステムを設定 ・商品別にアフィリエイト報酬を設定 ・特定のアフィリエイトサイトに対する優遇施策(ASP側の情報を活用) ・有力サイト向けにLPや特別キャンペーンを用意どの方法が好ましいかは、業種や商品・サービスによっても異なります。ASPにはさまざまな施策の実施事例がありますので、担当者に相談してみるのもよいでしょう。
まとめ:アフィリエイト広告で効果を出すために重要な3つのこと
アフィリエイト広告で効果を出すには、下記の3点が重要です。 □ 業種・ジャンル別の市場状況を把握すること □ 広告を出稿する商品・サービスのアフィリエイト条件の相場観を把握すること □ ライバル企業に差をつけ、優先掲載してもらえる施策を運用に取り入れること せっかく広告を出すのですから、成功させたいですよね! この記事が、あなたのアフィリエイト広告出稿のお役に立てたならば嬉しいです。※本記事は株式会社インタースペース提供によるスポンサード・コンテンツです