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リードナーチャリングとは?実践するための5つのプロセスまとめ

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リードナーチャリング、つまりお客様を育てるマーケティング手法に、最近注目が集まっています。リードナーチャリングが大切だ、というのはわかっていても具体的にどうすればいいのか?をしっかりとおさえている方は多くありません。 そこで今回はリードナーチャリングの基本と具体的な手法、注意点などを、マーケティング部門に配属された当時に自分が知りたかったことを初心者でも分かるようにまとめました。皆様の疑問を解決できれば幸いです。 [topbluelink] [toc]

※本記事は2014年9月30日に公開された記事をLISKUL編集部にて再編集したものです。

1.リードナーチャリングとは、「見込み顧客を育てる」マーケティング施策

そもそもリードナーチャリングとは、「将来顧客となる可能性をもつ個人や企業(潜在顧客・見込顧客)の、購入へのモチベーションを育成して、購入につなげるためのマーケティング施策」のことです。 また、購買後も顧客との関係を継続し、最終的なLTV(ライフタイムバリュー)を高めることを指すこともあります。 リードナーチャリング

リードナーチャリングが有効なのは、「購買の意志決定に時間がかかる商品」

購買に時間がかかる商品とは、具体的には下記のような特徴を持つ商品です。 ・高額な商品(例:ウェディング・マンションの購入 など) ・購買の意志決定に複数の関与者がいる商品(例:BtoBのWebシステム など) →これらの商品の購入は、大きな決断になりやすく、購買が慎重になるためどうしても意志決定に時間がかかります。

【補足】リードジェネレーションとは?

リードナーチャリングとよく一緒に使われる「リードジェネレーション」とは、「将来顧客となる可能性を持つ個人や企業を集めること」ことです。具体的には、自社の商品やサービスに興味を持っているユーザーの名前やメールアドレスなどの個人情報の取得を意味することが多いです。例えば、展示会、イベントやセミナー、資料のダウンロードなどによって情報を獲得し、その情報をつかってリードナーチャリングをしていきます。

今、リードナーチャリングが重要な2つの理由

リードナーチャリングが今、注目され重要になっていることには理由があります。ここでは大きく2点をご紹介します。

理由①:リードナーチャリングができる仕組みが整ってきた

Cookieやさまざまなツールの発達で、これまでは追うことができなかった顧客のデータを企業側が比較的簡単に扱うことができるようになりました。そのため、これまではそもそも難しかったネット上での顧客の育成ができるようになっています。 参考:One to Oneマーケティングとは?成功例と4手法まとめ

理由②:インターネットの発達で、顧客側が簡単に比較できるようになった

顧客側も、情報の収集が簡単にできるようになりました。これまでは、いくつかのブランドイメージが強い商品を選んだりしていた顧客も、詳細な情報をネットで調べ、深く比較検討を行うようになりました。 つまり、顧客の状況の変化、そして企業側の変化の双方によって、リードナーチャリングは重要になったのです。

事例:SAP社(オンラインセミナーを通じたリードナーチャリングで10億ドル以上の売上)

BtoBソフトウェア(SAP社)は、自社商品の販売促進にリードナーチャリングを使いました。

目的

製品の売上拡大

行った施策:オンラインセミナー

・顧客企業の事業拡大例の公開 ・既存顧客へのインタビュー ・双方向のチャットで、参加者からの質問も受け付けるイベントを隔週開催 ・イベントは録画されており、Web上でいつでも閲覧可能 →購入検討層が既存顧客の体験談を知ることで、システムの導入のベネフィットの理解が深まった

結果

・2,600以上の登録者 ・700以上のウェビナー参加社 ・10億ドル以上の売上 参考:リードナーチャリングとは?注目すべき戦略事例と今すぐ実践できる手法を解説します | マーケティングオートメーション SATORI

リードナーチャリングを行う5つのプロセスまとめ

それでは、具体的にリードを育てるためには何をしないといけないのでしょうか。プロセスを大きく4つにまとめました。

プロセス1.集めたリードの情報をまとめる

リードジェネレーションの段階では、リードを集める方法は複数あります。Webからの資料ダウンロード、展示会やセミナー、また新規の営業で交換した名刺もリードです。その中には、重複や不要な情報もあります。 まずは一度、社内に散らばった情報を集めて、必要な項目をしっかりとまとめることが、リードナーチャリングの全ての基盤になります。

プロセス2.そもそも商品がどういうプロセスで購入されているのか?の理解

顧客に購入をしてもらえるようにアプローチをするためには、これまで実際にどういうふうに購入がされていたのか?を知る必要があります。まずは自社のお客様の分析をし、カスタマージャーニーの作成をしましょう。 また、ここではフェーズの分類だけではなく、次のフェーズに行くためにどういう施策をするべきなのか?の簡単な施策案(プロセス)も出しておきましょう。 例) カスタマージャーニー こちらは、中小・ベンチャー企業を対象にリスティング広告を中心としたWebマーケティングによる販促支援をしている当社のカスタマージャーニーマップです。 ※施策案の部分は意図的に抽象度を高めています。 参考:カスタマージャーニーを理解・活用する 3スライド+5サイトまとめ

プロセス3.見込顧客をランク分けする

実際にカスタマージャーニーを作成したら、それぞれのリードがどこに当てはまるのか?ランク分けします。その際によく使われるのは、「スコアリング」です。 マーケティングオートメーションツールなどを使えば、 ・問い合わせページを見たら50点 ・事例ページを見たら30点 ・サービス紹介ページを見たら10点 など、リードに対して、具体的な得点を付与することができます。リード元やリードのこれまでの行動をもとに、フェーズを決めます。またこのスコアリングは、プロセス4以降も継続していきます。

プロセス4.ランクごとにアプローチをする

ランク分けしたリードに対して、適切な方法でアプローチします。アプローチをする時に使うコンテンツの内容は、プロセス1で考えた相手の思考、感情に対する回答となるコンテンツを用意します。 アプローチ方法はいくつかありますが、リードナーチャリングの代表的な手法をまとめました。

①メール

メールは、リードナーチャリングの最も基本的な手法です。リードの状況に合わせたメールを送ったり、サービスや主賓に関するヒントや事例、関連する記事や資料、セミナーなどの情報提供などを行えます。 また、一括でのメール送信は読み手にとって魅力がない場合もあり、リードが温まってきた温度感に合わせては、直接のEメールや電話などでのコミュニケーションも有効です。

②ソーシャルメディア

BtoCはもちろん、最近はSansanなどBtoB向けのSNSも登場しています。自社の商品やサービスに関する情報の発信や、それらに対するリードの反応を図り、コミュニケーションを取ることができます。 マーケティングオートメーションツール、CRMなどにも実装されていることが多い機能です。

③リターゲティング広告

Webサイトに来訪した方に対して、広告を出すことができます。あまりリードナーチャリングとカウントされないかもしれませんが、定期的なメッセージングができます。 参考:リターゲティング広告で絶対抑えなければならない4つのポイント

④セミナー

セミナーに参加するリードは、かなり自社の商品に興味を持っている重要な指標です。ここでも、サービスの詳しい説明や、事例の紹介、また自社だったら具体的にどういうことができそうか?などのイメージを沸かせることが大切です。

プロセス5.購買が間近になったら、営業に情報を渡し、クロージングへ

リードのフェーズが購買に近づいたら、直接お客様との購買をする担当者(営業部)にリードの情報を伝えましょう。その際に、どういったリードなのか?をしっかり伝えるなどの連携は重要です。 また、リードの温度感やカスタマージャーニーの見直しを図りたい場合は、担当営業にそのリードがどういう状態だったのか?などを聞き、反応の確認をして、カスタマージャーニーも見直しをしていきます。

リードナーチャリングで起こりうる注意点

1.まずはシンプルに考え、PDCAを回す

カスタマージャーニーやリードナーチャリングを考え出すと、どうしても詳しく、複雑に考えすぎます。しかし、あまりにも最初から細かく作ってしまうと、作成・実行の両方にコストが掛かりすぎるという問題があります。 また、実際の顧客の行動は、マーケターのイメージとは違うことも。最初から完璧なものを目指さず、顧客の反応を見ながら、PDCAを回していってください。

2.最終的なクロージングを行う部署(営業部)としっかりと連携する

マーケティングの部署と営業の部署は、異なっていることも多いです。そのため、しっかりとリードを育てても最後のクロージングの部分が悪いと、お客様側から見ると期待を裏切られてしまうことになります。 そういった事態を避けるためにも、お客様の情報をしっかり伝えることや、これまでのマーケティングでどういうメッセージを伝えてきたか?などを伝えておく必要があります。

3.使うツール選びは、慎重に

リードナーチャリングには、マーケティングオートメーションツールや、SFA、CRMなどのシステムを使います。これらのシステムは、性質上顧客の情報を溜めておくため、ツールの切り替えには手間がかかります。そのため、自社にはどういったツールが向いているのか?はしっかりと比較・検討することが大切です。

4.まとめ

いかがだったでしょうか。リードナーチャリングはシンプルな概念ですが、できることはたくさんあります。ぜひ、自社に合ったリードナーチャリングの方法を見つけていってください。 [bottombluelink]

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