企業がインターネットを活用するようになって久しい昨今、深刻な問題となっているのが企業のホームページを狙ったサイバー攻撃です。そして近年、その被害は大企業から中小企業まで広がりを見せています。
そこで、今回の記事では、主に中小企業や個人事業主を対象に、ホームページ・セキュリティの対策法とサイバー攻撃のリスクを実例とあわせて解説していきます。
弊社では、現在まで8,772社(2019年2月現在)のホームページを制作してまいりましたが、今回は日頃の経験と知識を活かし、貴社の大切なホームページを守るための具体的な対策を紹介します。
本記事をお読みいただければ、セキュリティ対策の意識を高め、実行が可能な施策を知ることができます。本記事を参考に、できることから今すぐ対策を始めましょう。
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[toc] ※本記事は株式会社WEBマーケティング総合研究所提供によるスポンサード・コンテンツです。
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今すぐ要対策! 中小企業のホームページが狙われる3つの理由
サイバー攻撃の標的が大企業から中小企業に向かっていることをあらわす1つのデータがあります。情報セキュリティサービスの大手・シマンテック社が発表した調査結果です。 報告では、サイバー攻撃を受けた会社のうち大企業が占める割合が年々減少しているのに対し、従業員250人以下の小規模企業の割合が2011年から5年間で2倍以上に上昇していることが示されています。 明らかに今、中小企業のホームページ・セキュリティ対策の必要性が高まっています。 参考: 攻撃者は標的企業の規模を問わない(シマンテック/PDF) 例えば、2016年に京都の健康食品販売会社が不正アクセスされたケースでは、被害に遭った企業の従業員わずか10名でした。 参考:狙われる中小企業、従業員10人なのに「標的」に… なぜ、このような小さな企業までが、ターゲットになってしまったのでしょうか? 中小企業が狙われるようになった理由は下記の3点です。1)中小企業は、セキュリティ対策が不十分なまま放置されているケースが多いから
中小企業がサイバー攻撃の標的になっている理由のひとつは、大企業と比べてセキュリティ対策が十分に整備されていないことが多く、攻めやすいということがあげられます。 多くの中小企業では自社の対策が十分ではないことを認識しつつもセキュリティ対策にあてる費用と人員に余裕がなく、結果的に恰好の標的になってしまうのです。2)大企業を狙うより、中小企業の方が効率よく成果を得られるから
近年、大企業や中央官庁のセキュリティ対策が向上したことも影響しています。 2016年にKPMGコンサルティング社が発表した調査結果によると、売上高500億円以上の国内企業の4割が、セキュリティ対策に1,000万円以上の投資をしていることが明らかになりましたが、小さな企業では実行可能なセキュリティ対策も限られています。 大企業と中小企業のセキュリティ対策には大きなひらきがあり、効率よく中小企業を狙う考えが広がっているのです。3)中小企業を突破口にすると大企業を攻撃しやすいから
自社にはハッキングされても困るような情報がないから大丈夫だと考えている企業もありますが、それは必ずしも攻撃をされない理由にはなりません。 堅いセキュリティの大企業を正面から攻撃するのを避け、セキュリティの甘い中小企業を大企業に侵入するための突破口として、大企業の顧客情報や営業機密を狙うケースもあるのです。 また、攻撃者の手法も年々多様化・巧妙化してきており、いつまでも古いセキュリティ意識ではいつ自社のホームページが被害に遭っても不思議ではありません。 自社のセキュリティの甘さから重要情報を漏洩させてしまうと、取引先や顧客からの信頼を失ってしまい、その回復は容易ではありません。場合によっては賠償を求められる場合も…。 このような被害に遭わないためには、早急にセキュリティ対策を見直す必要があるでしょう。開設と同時に始めたいホームページ・セキュリティ対策
企業のホームページを狙ったサーバー攻撃のリスクは、けっして小さなものではありません。 サイバー犯罪が巧妙化していくなかで、大企業では、甚大な被害のリスクに備えて、セキュリティ対策に巨額の投資をすることも珍しくなくなりました。 では中小企業を狙ったサイバー攻撃に対して、どのような対策を講じればよいのでしょうか。 ここからは、上記のような被害に遭わないための対策法を3段階のレベルに分けでご紹介します。【STEP.1】基本のキ・社員のセキュリティ意識を高める
サイバー攻撃から企業を守るためには、まずはそこで働く社員のセキュリティに対する意識を高めることが求められます。1人ひとりにホームページ・セキュリティの重要性を理解してもらい、下記のような取り組みを徹底すれば、被害のリスクを下げることができます。 ※【STEP.1】は、初歩的な内容ですので、既にホームページ・セキュリティに取り組まれている方は、読み飛ばして頂いても結構です。1)OSやウイルス対策ソフトウェアなどは、常に最新の状態に保つ
業務で使っているパソコンの更新プログラムやアップデート通知がきたら、すぐに最新の状態にしましょう。古いままではセキュリティ上の脆弱性や不具合に対応できないケースもあります。 業務で使っているツールのアップデート通知やスマホのソフトウェア、OSのバージョンアップも同様です。 ウイルス対策ソフトを導入後は、ウイルスの定義ファイルを最新に保つこともお忘れなく!2)パスワードの強化を行う
「123456」や「password」、生年月日や誕生日など、推測されやすいパスワードは攻撃者に突破されやすいので避けましょう。また、複数のWebサービスで同じパスワードを使うと、 ID・パスワードが流出してしまった際、芋づる式に不正ログインされるケースが多く危険です。3)共有設定を見直す
インターネット上にデータを保存できるクラウドサービスや社内で共有しているハードディスクを使っている企業では、データ保管先へのログインやファイル閲覧の権限を見直しましょう。 社員が退職する場合は、必ず共有範囲の設定をチェックして権限の変更やアカウントの削除なども随時行ないましょう。【STEP.2】3方向からの対策で鉄壁のセキュリティを目指す!
STEP.2では、企業のホームページをさまざまな攻撃から守るために、「Webアプリケーション」「Webサーバー」「ネットワーク」の3方向からの対策です。1)「Webアプリケーション」のセキュリティ対策
Webアプリケーションとは、ブラウザから利用できるアプリケーション・サービスを指します。 こうしたWebアプリケーションに関連するセキュリティ対策は以下の通りです。- Webアプリケーションは常に最新の状態にする Webアプリケーションのバージョンアップ・データを定期的にチェックし、常に最新の状態に更新しましょう。更新を怠ると、システム内に潜む脆弱性を放置することにつながり、サイバー攻撃を受けやすくなります。 例えば、「Word Press」などのCMSもWebアプリケーションのひとつ。オープンソースのため脆弱性が出やすいという側面がありますので、アップデートの通知がきたら直ぐに対処しましょう。
- 公開すべきでないファイルや不要なWebサイトを公開しない 個人情報などホームページの訪問者に見せる必要のないページやファイルは、インターネットからアクセスできない場所に保管するようにし、不要なファイルは削除しましょう。 また不要になったページやWebサイトをそのままにしておくと管理が行き届かなくなり、攻撃の対象になる可能性もあるので削除しましょう。
2)「Webサーバー」のセキュリティ対策
Webサーバーには、日常の業務に必要なさまざまなデータが蓄積されています。 攻撃を受ければ、大切な業務情報の消失や個人情報の大量漏えいを招きかねません。- OSやサーバーソフトウェア、ミドルウェアをバージョンアップする OSやサーバーソフトウェア、ミドルウェアのすみやかなバージョンアップは、セキュリティ対策の基本です。Webアプリケーションなどと同様に、修正プログラムが公表された際はすぐに対応しましょう。 ただし、バージョンアップすると、今まで動作していたアプリケーションが正常に動作しなくなる場合があるので、注意が必要です。
- 不要なアカウントは削除する Webサーバーに不要なアカウントが登録されている場合は削除しましょう。気付かぬうちに、使用されていないアカウントが増えていくことはありがちですが、悪用を避けるために削除しましょう。アカウント一覧表を作り、管理するとリスクを下げられます。
- 不要なサービスやアプリケーションは削除する 現在利用していないアプリケーションやサービスなども、悪用される恐れがあるので、必要なもの以外は削除しましょう。
3)「ネットワーク」のセキュリティ対策
- ルータ機器を利用して、ネットワーク境界の不審な通信を遮断する 境界ルータなどの機器を用いれば、外部から内部へ向けた不正なアクセスをブロックすることができます。攻撃者に内部に侵入されると、情報を持ち出され悪用される可能性が高まります。
- ファイアウォールを利用して、通信をフィルタリングする ファイアウォールとは、あらかじめ設定したルールに基づいて、通してはいけない通信をブロックする機能を指します。特定のIPアドレスだけを拒否したり、外部からの攻撃を阻止したりできます。