動画を使ったマーケティングや広告や、ウェディングムービー・YouTube動画など、企業・個人問わず動画を発信する時代です。
自分で動画を編集するという選択も増えてきていますが、動画広告や自社商品のPR動画、一生の思い出となるウェディングムービーなどは、プロに任せてしまうのが無難です。
しかし動画を依頼するなら、まず「動画制作」全体の相場感を知っておきたいものですよね。
動画制作は
動画の種類や作業工数、そして発注先によって相場が大きく変わります。動画制作の目的に沿って、最適な発注先を見つけるためにも、相場を抑えておきましょう。
この記事では動画制作にかかる費用の相場や具体的な内訳、そして発注先選定のポイントを解説しています。
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動画の種類別の相場一覧表
動画の制作を依頼するとき、その金額は動画の種類によって異なります。ここでは動画の種類ごとの相場をまとめてみました。
同種類の動画であっても、
動画の長さやナレーションの有無などによって費用は変動します。
動画の種類 |
制作会社の相場 |
個人の相場 |
会社紹介やPR動画 |
50~100万円 |
15万円~ |
テレビCM |
80~300万円 |
50万円~80万円 |
YouTube向け動画 |
10~100万円 |
数千円~30万円 |
セミナーやイベント等の撮影 |
15~80万円 |
15万円 |
アニメーション動画 |
20~50万円 |
20~50万円 |
Web向け動画 |
30~100万円 |
30万円~ |
参考:
【2020年版】動画の制作にはどのくらいの費用が必要?相場を大公開
参考:
【2020年版】動画制作・映像制作の費用相場|料金を削減する方法 | 比較ビズまとめ
参考:
動画制作・映像制作の平均費用と料金相場|早見表つき【2020保存版】
動画制作の費用は「工程」と「人件費」で決まる
動画制作を依頼する金額は、
作業工程と人件費の掛け合わせで決まります。
ここでは、動画制作作業にかかる工程と、それぞれの工程でかかる人件費と機材費の詳細を見ていきましょう。
動画作成の工程は「企画」「撮影」「編集の」3つ
動画を作成するとき、その作業工程は「企画」「撮影」「編集」の大きく3つに分けられます。
動画の種類 |
企画 |
撮影 |
編集 |
インタビュー撮影 |
× |
〇 |
〇 |
ウェディングムービー |
〇 |
△ |
〇 |
YouTube向け動画 |
△ |
△ |
〇 |
セミナーやイベントの動画 |
× |
〇 |
〇 |
アニメーション動画 |
△ |
△ |
〇 |
Web向け動画 |
△ |
△ |
〇 |
会社紹介やPR動画 |
〇 |
〇 |
〇 |
テレビCM |
〇 |
〇 |
〇 |
○…必須のもの、および基本的には必要になるもの
△…動画の種類によっては必要になるもの
×…基本的にはなくてよいもの
参考:
動画制作・映像制作の平均費用と料金相場|早見表つき【2020保存版】
参考:
【2020年版】動画制作・映像制作の費用相場|料金を削減する方法 | 比較ビズまとめ
参考:
動画制作の料金はどう決まる?料金相場や費用の内訳・仕組み
「企画」は動画の品質を大きく左右する根幹の作業
企画は、動画全体の企画や台本の作成、撮影のスケジューリングを行う工程のことです。動画制作の大枠を決める工程のため、
動画の質を一番左右すると言っても過言ではありません。
企画段階で行う工程と相場は以下の通りです。
工程内容 |
費用相場 |
ディレクション |
5~25万円 |
構成 |
3~15万円 |
台本作成 |
5~10万円 |
「撮影」は関わる人が多く、動画制作の中でも特に費用がかかる
企画が終わったら、次は実際に動画の撮影を進めていきます。
動画のジャンルによって撮影の規模が大きく変わるため、この撮影の工程は最短で1日、長ければ数週間かかることもあります。撮影にかかる費用は、その規模によって大きく変動し、相場は8万円~35万円です。
撮影にかかる人件費に加えて、屋外での撮影であればロケハン費や屋内であればスタジオ費などもかかってきます。出演者もいる場合、スタイリストやヘアメイクスタッフを雇う費用も併せて必要になるため、
動画制作の中で一番費用がかかる工程と言えるでしょう。
撮影の工程と相場は以下の通りです。
工程内容 |
費用相場 |
撮影費 |
8~35万円 |
機材費 |
5~50万円 |
ロケハン費 |
2~10万円 |
キャスティング費 |
10~50万円 |
「編集」はクリエイターと密なコミュニケーションが必要な工程
撮影が完了したら、次は撮った映像を編集していく工程に入ります。
動画の編集作業や音響効果の挿入、ナレーションなどの録音がこの編集の工程に含まれます。
編集を依頼するときは、仕上がりのイメージや伝えたいことがきちんと組み込まれているのかを、この時点でしっかりと確認しておきましょう。
編集は無駄な部分を減らしつつ、動画で伝えたいメッセージを固めていく工程なので、会社や商品のPR動画を撮影するときは、ここでクリエイターと依頼主が密なコミュニケーションを取る必要がでてきます。
編集の工程と相場は以下の通りです。
工程内容 |
費用相場 |
動画編集 |
5~25万円 |
音響効果 |
3~15万円 |
グラフィック、アニメーション作成 |
3~50万円 |
ナレーション作成 |
3~10万円 |
メディア出力 |
3千~3万円 |
工程別に必要となる人員・機材
動画制作の工程別に必要となる人員と機材、費用の相場は以下の通りです。
工程内容 |
費用の相場 |
必要な人員 |
必要な機材 |
企画 |
10~50万円 |
• プロデューサー
• ディレクター
• 構成作家 |
- |
撮影 |
10~100万円 |
•カメラマン
•照明
•音声
•出演者(タレントやモデルなど)
•ヘアメイク
•スタイリスト
•アシスタント |
•カメラ
•記録メディア
•モニター
•照明機材
•マイクなどの音声収録機材
•スタジオ費用
•ドローン
•クレーン |
編集 |
5~50万円 |
•動画編集スタッフ
•音響効果スタッフ
•ナレーター
•アニメーター
•グラフィックデザイナー |
•編集スタジオ
•編集機材
•録音機 |
プロデューサーやカメラマン、ヘアメイクスタッフなどの人件費は、基本的には「人件費×人数×作業時間」で算出されるため、動画によってかかる費用は変動してきます。
また、スタッフの能力や経験値などでも費用は変動するため、クオリティの高い動画を作れるスタッフに依頼するなら、その分人件費もかかる可能性が高いです。
その他にも、使用機材の性能のよさや起用するタレントやナレーターなどの報酬も、人件費を左右する要因となります。
動画制作を失敗しないための発注先の選び方
動画制作を依頼する際、動画制作を専門に行っている企業か、フリーランス、そしてクラウドソーシングの運営会社への委託という選択肢があります。
質や納品スケジュールの安定性を重視するなら動画制作会社に依頼
動画の質の高さや納品スケジュールの安定性を重視するなら、動画制作会社に依頼するのがおすすめです。企業のPR動画など失敗できない動画制作や、「一から十まで丸投げしたい!」という場合は制作会社に依頼するのが安心です。
企画から編集までの動画制作にかかる工程を全て行ってくれるため、依頼する側は動画のイメージや材料となるデータを送るだけで済みます。
ただし、個人に依頼する場合と比較すると、費用がかさむことは覚えておきましょう。
費用を抑えるなら個人のクリエイターに依頼
動画制作にかかる費用をなるべく抑えたいという場合は、個人のクリエイターに依頼するのが良いでしょう。
個人のクリエイターは動画制作会社と比べると、少人数で作業することが多いため、人件費があまりかからず費用もその分抑えられる傾向があります。
費用は安いですが、個人やフリーランスで動画制作を請け負っている方でも、過去に動画制作会社での勤務経験があったりと十分な実績と能力を持っている人材がたくさんいます。
しかし、必ずしも数多くいるクリエイターの中からピンポイントで発注するのは簡単ではなく、 複数人にお試しで発注してから本発注に進むのが無難です。
また動画制作に必要なすべての業務を個人で対応できるとは限りません。1人で全ての作業を行えるクリエイターもいますが、一部しかできない場合は、複数のクリエイターに依頼する必要があるので手間がかかってしまいます。
予算を抑えつつ、安定も譲りたくない人はクラウドソーシングサイト
動画制作にかかる費用を抑えたいけれど、スケジュールや動画の質の安定も譲りたくないという場合は、クラウドソーシングを行う企業にディレクションごと発注するのが良いでしょう。
企業がクリエイターとの折衝からスケジュール管理まで担当してくれるので、個人にそのまま依頼するよりリスクを抑えることができます。
ある程度の品質を担保してほしいけど、予算を抑えて発注したい!というケースであれば、クラウドソーシングに発注してみることをおすすめします。
まとめ
動画制作を発注した際の費用の相場をまとめました。
動画制作の費用は「工程」と「人件費」の掛け合わせで決まります。
動画制作の工程は「企画」「撮影」「編集」に分かれますが、どんな動画をとるかによって不要な工程があります。そのため、動画の種類によって相場は異なります。
また、動画の費用は制作会社に依頼するか、個人に依頼するかによっても変わります。安定した品質の動画制作を依頼するなら制作会社を、とにかく費用を抑えたいなら個人への依頼をおすすめします。その中間をとりたいという場合は、クラウドソーシングという選択肢もあるので検討してみてください。