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DMPを導入しリターゲティング広告の精度と効果を上げた事例6選

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DMP

「DMP」がバズワードとして広まり2~3年が過ぎ、一時的なブームから、本格活用のフェーズに移ってきています。多くの企業から「そろそろ自社でも導入した方がよいのか?」「導入するならどのようにすればよいのか?」というお悩みを耳にするようになりました。

DMPの導入目的・活用方法はそれぞれの企業ごとに異なりますが、どの企業でも比較的手軽にできて、効果も高い導入方法はDMPを活用した「リターゲティング広告の精度向上」です。

本記事では、DMPを活用したリターゲティング広告の精度向上の事例を6つご紹介します。
この記事を読めば、DMPを導入し広告効果が高まり成功することの具体的なイメージを持つことができます。

事例①:コンバージョン率8倍!DMPを用いた配信の秘訣とは?

株式会社ゴルフダイジェスト・オンラインで実施されたDMPを用いたリターゲティング広告の配信事例です。なぜコンバージョン率を8倍にもあげることができたのでしょうか。答えは明確で、配信の精度が格段に上昇したためと言えます。

この事例では、異なるニーズを持つお客様の情報をDMPにまとめ、ユーザひとりひとりに合った広告を配信し、その後のクリック先のページでも統一されたマーケティング施策を実施しました。

そして、これまでできなかったユーザへのアプローチや、特定のユーザへの一定期間の高頻度の接触を行い、刷り込み効果などを生み出し、その結果CVRは8倍まで向上しました。

図0-ゴルフ・ダイジェスト様DMP導入事例

引用元:導入事例|株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)様 |株式会社ブレインパッド

通常、リマーケティング広告のターゲット設定は以下の要素を基に精度をあげることが可能です。

図1-リマーケティング広告のターゲット設定の要素
その中で最も重要な要素として、「どのオーディエンスを(だれを)ターゲットとするのか」ということがあります。

オーディエンスの切り分け方としては例えば、
・デモグラフィック情報(性別・年齢など)に基づいて配信を分ける。
・サイト内行動(閲覧ページ数・閲覧ページ内容など)に基づいて配信を分ける
・・・などがあります。

通常、広告運用者は、ターゲティングの精度を高めるに、このようなオーディエンスの切り分けやクリエィティブの変更などの内容を日々行っています。しかしながら、とれるデータが多くなればなるほど作業量が膨大になりやすく、またどうしても人の手では対応しきれないことが多々あります。

一方で、DMPを活用し、サイト上にあるデータを分析、最適なターゲットに最適なタイミングで配信すれば、人の手ではできなかった膨大なデータに基づく配信が可能になります。膨大なデータを基に広告を配信し、さらにその配信結果を基に精度を上げていくDMPツールが、人の手よりも精度が高くなるのは自明のことかと思います。

そもそもDMPとは?
なぜ広告での活用から始めるとよいのか?

では、次にそもそもDMPとは何なのか、なぜリターゲティングを用いたDMPをおすすめするのかをご説明します。

そもそもDMPとは?

DMPとはData Management Platformの略で、データを管理するプラットフォームを意味します。特に、今回のように自社にたまったユーザーのデータを使う場合をプライベートDMPと呼びます。「DMPを導入しましょう!」というときはプライベートDMPのことを指すケースが大半です。本記事ではプライベートDMPを単にDMPと呼んで書いています。

では、DMPについてもう少し詳しくご説明します。DMPを簡単に説明すると、「サイト来訪者を属性別に整理したハコ」と言えます。このハコの役割としては大きく3つあります。

1.データ蓄積

データ蓄積では、様々なデータを一元的に管理します。例えば、デモグラフィックデータや購買データ、cookieデータ、広告配信データなどがあります。

2.データ分類

データ分類では、蓄積したデータを切り分けていきます。この切り分け方でそのあとのリマーゲティングの精度が変わってきますので、非常に大切な部分となります。

例えば、商品詳細ページやカートページまで行った人は購入意欲が高いと考えられますので、重要な切り分け方の1つとなります。

3.データ活用

最後に、分類したデータをどのような方法で配信していくかを決めます。今回リマーケティングの配信するにあたっては、商品詳細を見た人には、今だけ10%オフのクーポンコードが記載されたページにリンクするなどが考えられます。
図2-データの配信方法

リターゲティング広告での活用

本記事でリターゲティングを用いたDMPをおすすめする理由は3つあります・

1. 効果を広告の費用対効果として測定しやすいこと。実施しているネット広告が比較対象になるため効果の良し悪しが一目瞭然となります。

2. データを活用してリターゲティング広告の精度を高めるため、ほぼ100%効果は良くなります。(※ただし、規模を稼ぐのは大変)

3. 広告という、サイトの外部に配信するため、サイト内やメールなどのように制作や原稿に関わる手間や調整に煩わされずすむこと

リターゲティング広告での活用で導入する際の注意点

それでは、実際にどのようなDMPツールを使えばいいのか、というお話になりますが、私は以下のことを注意してツールの導入を検討することをおすすめします。

1.今後の拡張性・連携性を想定しておくこと

データが溜まれば溜まるほど価値の高まるDMPツールは、別のDMPツールに変更する際のスイッチングコストは相当高くなります。そのため、安いからと言って、機能特化型ではなく、汎用性・拡張性のあるDMPを検討されることをおすすめします。

2.国内では特にY!DMPとの連携は見据えること

昨年の9月よりYahoo!がYahoo!DMPを提供しています。Yahoo! DMPを活用することにより、ブラウザやデバイス、チャネルを横断したセグメント作成が可能となります。

さらには、Yahoo!のDSPも利用できるため、より精度の高い広告配信が可能です。そのため、Yahoo!DMPとの連携ができるという点も考慮にいれるといいでしょう。

それでは、具体的にどのようにリマーケティング広告を配信するのがよいのでしょうか。実際に効果が出た事例をご紹介します。

DMPを活用したリマーケティング広告で、効果が出た事例

事例2:DMPを導入し、Google Adwordsでは設定できない「ホットなユーザ」に対しリマーケティング広告を配信し、CPAが2/3に!

弊社ソウルドアウト株式会社でも、実際にDMPを2か月導入し、資料をダウンロードするユーザのCPAを2/3にすることができました。

具体的には、「通常のリマーケティングの設定(リスティング広告関係のページを閲覧後、CVしていない、地域設定、フリークエンシーキャップ 等)」に追加で、DMP側の設定(2回以上来訪、リスティング広告関連ページの閲覧の条件)を追加で設定しました。

その結果、URLやバナーを変えることなく、CPAを2/3にすることに成功しました。

参考:ソウルドアウト株式会社

事例3:DMPリターゲティングでCVR180%改善

月額コンテンツサービスの会社において、DMPのデータから課金履歴のあるユーザーにリターゲティングを配信したところCVRが0.5%➔0.92%と向上する結果となりました。これは、購買力があり商品に興味があるユーザーに絞ったことで獲得率の向上に繋がった事例といえます。

参照元:【DSP活用術】リターゲティング配信を工夫することで成果を最大化 |株式会社フルアウト

事例4:DMPを活用したターゲットの細分化でCVR5倍 -資生堂

資生堂では自社の化粧品ECサイトにおいて、ユーザーを「購買履歴のない会員」「サイト訪問履歴のある非会員」「非ターゲティング」という3つのグループに分けました。

そして3つに分けたグループを過去のアクセスログなどから、さらに、スキンケア商品に関心が高い層や、ショッピングカートページで離脱した層などに細分化していきました。

これらのセグメント分けしたユーザーにDSPを使って広告配信を実施した結果、「非ターゲティング」と比較して「購買履歴のない会員」はCVRが5倍、「サイト訪問履歴のある非会員」はCVR3倍の結果となりました。

参照元:資生堂、ビッグデータ活用で広告成果が3倍|日経ビジネスオンライン

事例5:類似オーディエンスでより広いユーザーにアプローチ -資生堂

資生堂では、先ほどの施策の後、過去に特定の商品を購入したユーザーと類似するオーディエンスへの拡張を実施しました。配信方法を以下のようにして広告を配信しました。

① Yahoo/Googleのディスプレイネットワークでデモグラターゲティングを実施
② オーディエンス拡張でYahoo!DSPを配信

その結果、②は①と比較してCTRが5倍、CVRが3倍の結果となりました。
そして何より、DMPの課題点でもある配信量が限られているという点をクリアした施策となりました。

参照元:資生堂、ビッグデータ活用で広告成果が3倍 |日経ビジネスオンライン

事例6:Yahoo!DMPでスカウトメールの受信率は1.4倍、受信数は2.4倍-BizReach

ビズリーチでは、Yahoo! DMPを活用して抽出した見込み顧客層に対して、広告を配信することによりスカウトメールの受信率を1.4倍、受信数は2.4倍にあげることに成功しました。

Yahoo! DMPがもつ検索や行動履歴、購買履歴などのデータと、自社のもつデータを活用し、優良会員になる可能性の高いユーザーの行動上の特徴を抽出しました。例えば、「サイトAのPVが多い」や「サイトBでショッピングをしている」、「○○というワードを△回検索している」などがあがりました。

 そして、これらのオーディエンスに対して、広告配信したことにより先ほど結果を得ることが出来ました。

参照元:会員制転職サイト「ビズリーチ」のYahoo! DMP活用 優良会員になりうる潜在層を獲得|MarkeZine

まとめ

ここまでお話したDMPはもちろんのこと、Yahoo!DMPも本格普及フェーズに入ってきています。DMPでリマーケティングの効果があがることはあっても、下がることはほとんどといっていいほどありません。(下がるとすれば、狙うターゲットを間違えている可能性が高いです)
DMPと聞くとまだハードルが高いと思うかもしれませんが、まずはとっつきやすいDMPを用いたリマーケティングから始めてはいかがでしょうか。
DMPが普及し、基盤整備をすることによって、多くの会社が成長することを祈っています!


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