プレゼンは、社会人にとって何かと機会が回ってくるもの。しかし、いざやるとなると「ほかの仕事もあるのに、準備の時間がほとんどない」「何から始めたらよいか分からない」など、困ってしまうのではないでしょうか?
今回、プレゼンが苦手なのに準備にかける時間がない人が、「ここだけ押さえれば、大きな失敗をしない」という要点をまとめました。
また、プレゼンが苦手な人が抱える悩みを調べた結果分かった、
1.準備段階
2.資料作成
3.発表
の3つの段階で陥りがちな失敗ポイントと、その解決策をご紹介します。
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良いプレゼンとは何か?
そもそも良いプレゼンとは、「伝えることが、明確で分かりやすい」ものです。
メッセージが明確であればあるほど、資料がシンプルであるほど聞き手は「良いプレゼンだった!」と感じます。
重要なのは聞き手の目線に立ち、相手に刺さる情報だけを伝えること。自分の言いたいことをすべて詰め込むと、それは単なる自己満足のプレゼンになりかねません。
聞き手の立場に立って、伝えるべきメッセージを絞り込むために必要なスキルをご紹介していきます。
資料を作る前に!プレゼンの構成を作る2つのコツ
いきなりパワーポイント資料を作りこんではいけません!資料を作り始める前にまず、プレゼンの構成を作りましょう。
良いプレゼンの構成は、伝える情報がきれいに整理されています。伝えるべき情報を洗い出し、簡潔にまとめることで聞き手の理解が容易になります。
伝える情報をきちんと整理するために、必要なポイントをご紹介します。
内容を「型」にあてはめる
プレゼン構成の流れというのは、実は思考の流れ。伝えるべき内容を以下の「型」にあてはめるだけで、それっぽいプレゼンに仕上げることができます。
型とは、
1.現状分析
2.課題発見
3.原因解明
4.解決案
この4つの流れに沿って説明するだけで、ぐっと分かりやすいプレゼンになります。逆に分かりにくいな、と思われるプレゼンは一部が抜けていたり、順番が逆になっていたりします。
必ずこの順番で、要素を抜かずに、骨子を作りましょう。
1)まず、プレゼンで盛り込む内容を、どんどんアウトプット
付箋でもブレインストーミングでも自分の好きなやり方でどんどんアウトプットしていきましょう。
2)アウトプットの内容を型にあてこむ。
1)で出した内容を、「現状分析」「課題発見」「原因解明」「解決案」の型へ当て込んでいくと、発表すべき内容が綺麗に整理されます。
参考:
それっぽいプレゼンを作るために、最低限抑えておきたい4つのこと〈構成の作り方〉| なんじゃこりゃー塾
資料作り:「分かりやすく、シンプル」にするための3つのポイント
プレゼンの構成が決まったら、さっそくスライドに落とし込みます。
プレゼンは資料で9割決まるという人もいるほど、資料は大事な要素です。
人の脳は視覚からの情報を理解するのに長い時間がかかると「分かりにくい」と感じるため、良い資料は
「スライドは短く、シンプルを徹底」しています。
したがってスライドに文字が沢山書かれていたり、余計な飾りが設定されていたりすると聞き手に伝わりません。
「分かりやすい」資料をつくるための3つのポイントを以下でご紹介します。
「1スライドには、1メッセージ」だけを書く
メッセージはシンプルであればあるほど、ぐっと惹きこまれるプレゼンになります。
伝えたい事が一つのスライドの中に複数入っている場合、それはもう「伝わらない」プレゼンになっています。メッセージをとことん絞り込みましょう。
例から分かるように、スライドの要素が多いと何が言いたいのかわからなくなってしまいます。
何を伝えたいのか?を常に自身に問いかけ、余計な情報を削ぎとしていきましょう。
強調したい数字には、メインカラー(後で紹介↓)で強調し、フォントを大きくしてみるとよりインパクトが出ます。
参考:
Web配色で変わる!誰もが興味をもつ見本となる4つのパターンとテクニック!
表は主張したい数字を強調させる
表は強調したい数字だけを抽出します。
グラフを使って「何を伝えたいのか」を考え、余計なものは消していきましょう。
参考:
少しの工夫でもっと伝わる!グラフデザイン3つのポイント
フォントはメイリオで、18pt以上
センスがない人でも最初にスライドに以下の設定をすれば、それっぽいデザインになります。
毎回フォントや色の設定をするのは大変ですが、取り掛かる前に設定をしておけば、後は自動で綺麗なスライドになります。
1.もともと「メイリオ」は、読みやすく作られたフォント
メイリオが良い理由は複数あります。
-そもそも可読性重視で作られたフォント
-Windowsで標準装備
-太字(Bold)に対応
-バランスがとりやすい装備
-諸説あるが18pt以下で見やすい説なし
スライドマスタで、フォントを指定する方法
①PowerPointの表示タブをクリック
②スライドマスターを選択
③フォントを選択
④新しいテーマのフォントパターンの作成を選択
⑤英字には「Segoe UI」、日本語には「メイリオ」
⑥マスター表示を閉じるボタンをクリック
引用:
見やすいプレゼン資料の作り方│面倒社
2.カラーは3色を基本に!
使う色:3色を基本に。
割合:70%、25%、5%を目安に。
ベースカラー
文字に使う基本色です。(背景は白にしましょう。)
メインカラー
会社のイメージカラー、もしくはサービスのイメージカラーを選ぶと良いです。
アクセントカラー
メインカラーと同じ系統の色、もしくは反対色を選びましょう。
同系色の場合
反対色の場合
カラー選択できるアプリもあるので、こちらを参考に選んでみても良いと思います。
参考:
調和配色アプリHUE/360
その他もっとカラーについて知りたい!という方には、以下の参考サイトをおすすめします。
参考:
配色にセンスは不要! おさえるべき3つの原則と無料ツール
参考:
ノンデザイナーこそ押さえておきたい! 配色・レイアウトの基礎が学べる7個の厳選スライド | Find Job! Startup
注意!使ってはいけない!資料を安っぽくしがちなデザイン
スライド資料の最後に以下の3つに注意しましょう。
①立体・グラデーション
立体感やグラデーションのあるオブジェクトは見づらく、野暮ったくなります。シンプルな設定にしましょう。
②文字の飾り
文字を強調しようと、飾りをつけると読みにくくなります。強調させたいときは、太字もしくは色を変えましょう。
③塗りと囲い線
パワーポイントの初期設定で、オブジェクトには囲い線がついてきます。
囲いと塗りを同時に入れてしまうと安っぽくなります。塗り、もしくは囲い線どちらかをなしにしましょう。
参考:
伝わるデザイン 研究発表のユニバーサルデザイン
話がシンプルで、不快にならない「発表」をする方法
人前で話すことが苦手な人にとって、プレゼン発表は公開処刑のようなもの。
良い発表とは、「話が明確で、シンプル」、そして「聞き手に不快な思いをさせない」この要素が大事です。
今回は、発表の練習をする時間があまりない人でもできる簡単に真似できるフレーズ、聞き手を不快にさせるNGフレーズをご紹介します。
話すのが苦手な人がプレゼンの場ですぐ使える3つのフレーズ
フレーズ1: 「〇〇さんはどう思われますか?」
一方的に話し手が喋っていると、聞き手は途中で集中力を切らしてしまします。途中で何度かドキッとする質問を差し込むことで、相手の注意をこちらに向けましょう。
類似フレーズ
「こういう状況だったら〇〇さんはどう対応されますか?」
「どんな例があると思いますか?」
「この原因はなんだと思いますか?」
フレーズ2: 「ここでのポイントは3つです。」
これから話す内容を予告することは非常に大事です。長い話の前に、内容の引き出しを作っておいてあげると、相手の脳の負担を減らすことができます。
類似フレーズ
「ここまでのお話を、ある事例と照らし合わせて解説します」
「これから3つの事例をご紹介します」
参考:
わかりやすく話す10の方法 1 [プレゼンテーション] All About
フレーズ3: 「いろいろなお考えもありますが・・・」
日本において発表する場合、意見を述べるときには、「いろいろなお考えもありますが・・・」と、述べる前にはさむとよいでしょう。
意見を述べる際には様々な反論が予想されます。もちろんそういった反論は表には出てきませんが、アンケートや商談の結果には大きな影響を与えます。
類似フレーズ
「反対意見もありますが、・・・」
「賛否両論ですが・・・」
「もちろん一つの意見ですが・・・」
参考:
プレゼンが苦手な人でも人前で話すのが上手になる6つのコツ | 株式会社LIG
プレゼンを台無しにする!!NGフレーズ3つ
自分には悪気がなくても、何気ない一言で相手を不快にさせてしまったら、せっかく頑張って準備した努力も水の泡です。
プレゼンが苦手な人がつい使いがちな3つのNGフレーズをご紹介します。
NGフレーズその1:「いますごく緊張しているのですが・・・」
発表前の出だしから「私はプレゼン苦手です、だから許してください」アピールをすると出だしから嫌われます。
聞き手よっては、「こいつ言い訳しているな」「だから何なの?」と思う人もいます。ついつい言いたくなりますが、我慢しましょう。
NGフレーズその2:「一応・・・・」
「一応、統計をとってみまして、」「一応、大丈夫でした。」
不要なのに思わず言ってしまうフレーズです。これだと適当に仕事したかのように聞こえ、信頼を失います。本人は無意識に使ってしまっているだけで、決して適当に仕事をしているわけではないのでしょうから、言わないように気をつけましょう。
NGフレーズその3: 「駆け足になりましたが、」
後半は端折って説明しました。駆け足になったのは時間がなかったせいです、という言い訳を言っているかのように聞こえます。
話し手の大事な説明が不十分で「とりあえず聞かされた」かのような気分になるので、言わないようにしましょう。
参考:
あなたのプレゼンを台無しにする2つのNGワード|中小企業診断士ペパチェの議
【番外編】発表直前にたった2分で自信をつけるワザ
どんなに頑張って準備をしても、やはりプレゼンに緊張はつきもの。
そんな時におすすめなのが、プレゼン発表直前に「トイレでV字ポーズを2分間する」。
エイミー・カディ(Amy Cuddy)氏という社会科学者がたった2分のポーズで人の脳に自信を与えることをTEDで発表しました。
https://youtu.be/Ks-_Mh1QhMc
参考:
エイミー・カディ 「ボディランゲージが人を作る」│TED
このV字ポーズを取ると、
・テストステロンという支配性ホルモンが上昇する
・コルチゾールというストレスホルモンが減少する
これだけで主張的になり、自信を持ち、ストレスを感じなくなるそうです。
本当に発表が苦手な方は、発表前にに人目のつかないトイレなどで是非試してみてください。
まとめ:まずは、「はずさない」プレゼンを。
スティーブジョブズの有名なプレゼンテーションのような完璧を求めるのはとても難しいです。
まずは、ご紹介したような要点を押さえ、「それっぽいプレゼン」になり、少なくとも大失敗はなくなります。
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