「動画広告」が流行り始めてから早くも数年が経ちました。ネット業界にいる私としては、日々沢山の情報更新を耳にし、配信方法も最新のものになっているように感じます。
ただ一方で、実は動画広告をやっているひとはまだまだ多くないように思います。私自身も見慣れたリスティング広告と比較すると、動画広告はあまり馴染みのない媒体が色々あるように思えていざ始めるのもどこか不安・・・。
そこで今回は「動画広告」の基本的なおさらいから、具体的に導入した時の媒体ごとのメリットやデメリットをまとめて、どんな人・場合に適しているのかをまとめて行きたいと思います。
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なぜ動画広告が流行っているの?動画が注目される3つの理由
そもそもなぜこれほどまでに動画広告がもてはやされるようになったのか?3つの理由をまとめました。
理由1:市場が5倍に!アメリカでも日本でも、動画市場が拡大中
マーケティングでは数年日本より進んでいると言われているアメリカで、動画市場の拡大が見込まれています。2011年では$20億だった市場が、2017年には4倍の$80億円に達すると言われており、インターネット広告のシェア自体も大きく占めて行くことが予測されています。
引用:
動画広告市場の盛り上がり | video-ad.net
日本でもその勢いは変わらず、2013年に132億円だったのが、2017年には640億円まで達すると予測されています。
引用:
動画広告市場の盛り上がり | video-ad.net
このように、アメリカでも日本でも、動画市場がそもそも拡大してきていることがわかりますが、その要因として下記の3つの要素が考えられます。
①動画の視聴がテレビからネットにシフトしてきていること
②Youtubeなど動画視聴サービスが拡大・充実したこと
③スマホの利用が拡大したこと
この3つが相互に関係し合い、動画広告が拡大しやすい環境になってきています。
理由2:動画は他の広告よりも圧倒的に印象に残りやすい!?
動画広告の特徴として、ユーザーの印象に残りやすいというものがあります。下の調査では、一度広告を表示させて見てもらったユーザーに対して、再度広告を見せ、覚えているかどうかを検証した実験です。
その結果、
バナー広告は8.9%の人しか覚えていなかったにも関わらず、動画広告見たユーザーは14.7%と、およそ1.6倍もの差がついてきました。
動画広告は、普通のバナー広告以上に印象に残りやすいようです。
引用:
【2015年も注目】今、流行りつつある動画広告の概要について | WEBマーケティングの神様|SEOからリスティング広告運用まで
理由3:動画を見たユーザーは広告よりも購入につながりやすい!?
さらに、最終的な購入の面で見た場合も、動画広告は力を発揮しています。下では、バナー広告、検索連動型広告と比較していますが、動画広告はそれら2つの広告手法よりも2.2倍ものユーザーを購入につなげることができていました。
引用:
【2015年も注目】今、流行りつつある動画広告の概要について | WEBマーケティングの神様|SEOからリスティング広告運用まで
動画広告のイメージはこれまで「認知」の気色が強かったですが、それだけでなく「購入」まで結びつけることの出来る広告手法であるといえます。
動画広告の主要6種類のメリット・デメリットまとめ
ここまで動画広告が重要になってきた背景をまとめてきましたが、いざ始めようと思ったどのサイトに動画広告を表示したらいいのでしょうか?
そこでここからは、それぞれの配信面ごとにどんなメリット・デメリットがあるのかをまとめていきます。
媒体別基本情報
参考:
YouTubeのスマートフォンからの利用者は3,000万人超 ~ニールセン、「ビデオ/映画」カテゴリの最新利用動向を発表~ | ニュースリリース | ニールセン株式会社
参考:
「Instagram」アプリの利用者数が2016年4月に1,000万人を突破 ~ニールセン、スマートフォンアプリの利用動向を発表~ | ニュースリリース | ニールセン株式会社
1.圧倒的リーチ数を誇るYoutube
圧倒的再生回数を誇るのがYoutube。1日の再生回数はなんと40億回を超えます。年代は10代から50代まで、幅広い年齢に対してリーチをかけることが可能です。動画をしっかり見せるためには相性が良いですが、WEBに誘導するとなると、ユーザーは動画視聴を目的に来ているので難易度は上がります。
◎こんなひとに向いています
・大規模にリーチしたいと考えている人
・動画をしっかり見せてメッセージを伝えたい人
・動画広告費を押さえたいと思っている人(視聴単価3~40円程度で推移)
・長期的に動画コンテンツを配信したいと思っている人
×こんな人には向いてません
・強制的な動画スタートにから悪い印象を持たれたくない人
・WEBサイトに誘導したいと思っている人
・細かいターゲティングをしたいと思っている人
2.細かいターゲティングが可能なFacebook
Youtubeの次に再生回数が多いのがFacebook。タイムラインで自動的に再生されるタイプの動画広告になります。地域、年齢、性別、興味関心の事柄など、かなり細かいセグメントを切った動画の配信が可能です。「シェア」や「いいね」で爆発的に広がることも多く、WEBサイトへの誘導に相性が良いのも特徴の一つです。
◎こんなひとに向いています
・セグメントを詳細まで切りたい人
・WEBサイトに誘導したい人
・動画のインパクトから爆発的な拡散を狙いたい人
・お手軽な出稿金額から始めたい人
×こんな人には向いていません
・動画をしっかり見せたい人
3.「テレビ」との親和性が高いTwitter
海外では不調が伝えられているTwitterですが、日本では以前ユーザー数は増加中です。Twitterは「テレビ」と高い親和性があります。ユーザーの5人の4人がテレビを見ながらツイッターを使っており、そのうち75%がテレビ番組に関係するツイートをしたことがあると回答しています。
・「テレビを見ながらツイート」が多いように、テレビとの親和性が高い。
・ツイート内容からユーザーの興味関心を特定するなど、独自のターゲティング
◎こんなひとに向いています
・テレビと連動した広告を出稿したい人
・スマホユーザーをターゲットに出稿したい人
×こんな人には向いていません
・長期的に動画をアップしていきたい人(チャンネル性の低さ)
4.20~30代女性に強いInstagram
最近急成長中のInstagram。Instagramでは15秒の動画出稿が可能で、写真と同様、フィルターやフレームを利用することが出来ます。ボリュームゾーンは20~30代の女性のため、他の媒体とはユーザーを明白に分けた利用が可能です。
◎こんなひとに向いています
・お手軽な出稿金額から始めたい人(1000円から出稿が可能)
・スマホユーザーをターゲットに出稿したい人
・ブランディングをしたい人・リスティング広告からの獲得現状に悩んでる人(新規ユーザーの獲得が可能)
×こんな人には向いていません
・BtoBの商材など、インスタ上にユーザーがいなさそうなサービスを持っている人
・動画をしっかり見せたい人
5.若者中心に拡大中!Snapchat
日本で今後大流行するのではと噂されているSnapchatですが、その広告事例はまだ非常に少ないようです。特徴としては10秒間スマホ全体に表示させる広告で、ユーザーは主に10~20代の若者が中心で、今後のアプリ自体の広がりとともにリーチ数や事例も増えていきそうです。
◎こんなひとに向いています
・新しい広告面に挑戦したい人
・若者ユーザー(特に高校~大学生)に広告出稿したい人
×こんな人には向いていません
・30代以降のユーザーがメインのサービス
・動画のクオリティをある程度の担保が難しそうな人
動画の作成、内製と外注するならどっち?
では実際に動画広告をやってみようと思った時に、「どうやって動画をつくるか」?は悩みどころ。最後に、比較的費用を抑えながらできる「内製」と「外注」方法と、おすすめのツールやサービスをご紹介します。
費用を抑えたいならフリーソフトで内製
敷居の高かった動画作成も、最近はiMovieやFinal Cutなど様々なソフトで誰でも簡単に動画を作れるようになってきました。その中でも無料で作成できるツールもあり、まずはこちらでためしてみるのも良いかもしれません。
参考:
大人気の動画編集ソフトVideoPadを無料ダウンロード。本格的なビデオ作品が簡単に作れる無料動画編集ソフトです。
Macユーザーには必須「iMovie」
参考:
iOSのためのiMovie - Apple(日本)
手早く作りたいならクラウドソーシングに外注
今自分にリソースや編集技術もないのであれば、外注して制作してしまうのが最短で仕上げる方法の一つです。簡単なものであれば5000円前後から作成してもらうことが可能なため、選択肢の一つとしてはかなり有効です。
参考:
日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」
まとめ
いかがでしたでしょうか。それぞれの配信面には特徴があり、あなたの製品やサービスに合わせて最適な面を選択する必要があります。うまくハマれば他の広告手法には出来なかったユーザーへのリーチの仕方が可能なため、それぞれの特性を見極めてうまく動画広告を活用していきましょう。
さらに、動画広告について知りたい方は下記記事もご覧ください。
参考:
動画広告を始める前に知っておくべき2つの基本事項