アクセス解析ツールの検索クエリ(自然検索キーワード)を見て、(not provided)とは何なのか?を疑問に思ったことありませんか?
(not provided)とは、「Webサイトの訪問者の利用した検索キーワードが、アクセス解析ツールで提供されなかった時に表示される値」です。現在、当サイト(LISKUL)でも、検索キーワードの約70%が(not provided)になっています。
しかし、ホームページへ集客をしたいマーケティングの担当の皆様にとっては、お客様がどんなキーワードでホームページに来たのかはとても大切な情報です。
そこで今回は、(not provided)が表示される理由と、その中でもどのように分析をすればいいのか?までを、実際にLISKULの解析画面を使いながら、初心者の方でもわかるように図解します。どれも、基本的に無料ですぐに取り組めるものばかりなので、ぜひ試してみてください。
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※本記事は株式会社WACUL提供によるスポンサード・コンテンツです。
※本記事は2016年12月1日に公開された記事をLISKUL編集部にて再編集したものです。
(not provided)が発生するのは、「SSL化=暗号化によるセキュリティ強化」のため。
そもそも、Googleアナリティクスに(not provided)が、発生するのは、SSLというセキュリティの仕組みのためです。
SSLとは?
SSL(Secure Sockets Layer)とは、インターネット上で通信を暗号化する技術です。SSLを利用してパソコンとサーバ間の通信データを暗号化することで、第三者によるデータの盗聴や改ざんなどを防ぐことができます。
引用:SSLの解説と選び方まとめ|SSLサーバ証明書 日本ジオトラスト
特に、ネットでの商品購入が盛んになり、さまざまな場面でインターネットのセキュリティが重要視されるようになり、検索エンジンもSSLへの対応をするようになりました。
SSLに対応しているサイトは、URLの最初が「https://」と、「s」がついており、見分けることができます。
今後、日本の検索エンジンからの流入の90%以上は(not provided)になる?
2015年10月の時点で、Google(2013年9月〜)、Yahoo!検索(2015年8月〜)でSSLへの対応が行われました。2015年9月時点で、日本でこの2つの検索エンジンを使っている人の割合は94%です。
現在、まだYahoo!検索がSSL対応になってから充分な時間は経っておらず、まだまだこれからどうなっていくのか?は正確にはわかりません。
しかし仮にこの2つの検索エンジンからの流入がすべて(not provided)になった場合、今後はホームページに流入したキーワードの90%以上が、(not provided)となってしまう可能性もあります。
検索キーワードが(not provided)になってしまうことで、起こる影響は、
・自分のホームページが、どういうキーワードで検索・イメージされているかわからない。
・他のメディアで特定の文字での検索を促しても、その効果がわからない。
(例:××で検索、続きは〇〇で、等)
・リスティング広告での、効果の高いユーザーに合ったキーワードがわからない。 など。
Webマーケティング担当者としては、避けたいことばかりのはず。
そこで(not provided)の中身を知るために、今できる対策をまとめました。
(not provided)の中身を知るために無料でできる6つの方法
(not provided)がもたらす影響は多々ありますが、ここからは実際にどうすればいいのか?について話を進めます。
まず最初に知っていただきたいのは、現在、無料で完璧に(not provided)の中身を知る方法はないということです。
ここからご紹介する方法には、それぞれ欠点があり完全に知ることができるわけではありません。しかし、(not provided)の中身に近づき、Webマーケティングに活かすことができます。この6つの中のいくつかを組み合わせて、目的のためにご利用ください。
① Google Search Console(サーチコンソール:旧Google Webマスターツール)の「検索アナリティクス」で調べる。
※注意※
Google Search Console(サーチコンソール)へ未登録の方は、下記の記事をご参考にご登録ください。
参考:Google Search Console(サーチコンソール)の使い方と登録方法 | ネットで稼ぐスキルを身に付けて独立を実現させる
参考:ウェブマスターツールにサイトを登録する手順 | siteFrameNote
1) Googleサーチコンソールに、ログインをする。
2) 検索アナリティクスを選択する。
①②のどちらからでも、検索アナリティクスへ移動することができます。
3) 検索アナリティクスで、「クエリ」を選択し、グラフの下のクエリ一覧を見ます。
4) クエリ=Googleの検索エンジンから検索されたキーワードです。
見るポイントとして、ご自身のホームページで狙っているキーワードがうまくでているか?を確認します。LISKULの場合は、「リスティング広告」での流入が上位で取れていることがわかります。
【注意点】
①Google Search Consoleでは、Googleで検索をされたキーワードしか中身を知ることはできません。そのため、今後Yahoo!検索のSSLへの対応が進むことで、この方法では、Yahoo!検索からのキーワードの(not provided)の中身はわからなくなります。
②過去のデータは、2ヶ月分までしか見られません。定期的に記録を取っておくことをおすすめします。
② Google アナリティクスで、ランディングページを見る。
次にGoogleアナリティクスを使った方法です。
ランディングページとは、ユーザーがホームページの中で最初に見るページのことです。特に、検索エンジンからの流入が多いホームページの場合に有効です。
1) Googleアナリティクスで、「集客」>「キャンペーン」>「オーガニック検索」を見る。
2) 「セカンダリディメンジョン」>「行動」>「ランディングページ」を選択
セカンダリディメンジョンを使用すると、ある特定の項目に、もう一つの項目を掛け合わせて分類ができます。
今回の場合は、検索キーワードにランディングページを掛けあわせているので、ある特定の検索キーワードで流入した人が一体どういうランディングページに来たのか?を知ることができます。
3) (not provided)で流入した人が、最初に見たページのURLが表示されます。
これを見れば、実際の具体的な検索キーワードはわからなくとも、どのページが検索において人気があるのか?を知ることができます。
LISKULの場合は、やはり「リスティング広告とは|今更聞けないリスティング広告の基礎」は、(not provided)の中でもやはり人気のようです。
③ 過去のデータを見て、キーワードの割合を予測する。
PVの多いページでは、数多くの検索がなされるため、さまざまな検索エンジンが使われます。そのため、ある程度の検索数があれば、(not provided)になっている「見えないキーワード」の中身は、(not provided)となっていない「見えるキーワード」の割合と近くなると考えられます。
前述のように、GoogleのSSL化は、2013年。Yahoo!検索のSSL対応は2015年8月です。そこで今回は、2015年7月以前の(not provided)以外のキーワードを確認します。
1) 日付を、調査したい期間へと変更する。
2) (not provided)を除いた割合で、セッション数が多いキーワードを確認する。
「リスティング広告」「リスティング」というキーワードの占めている割合がざっくりとわかります。
④ サイト内検索を利用する。
ホームページの中で検索されたキーワードも、ホームページに来るユーザーのニーズに合ったキーワードであると考えられます。
LISKULの場合は、右上にサイト内検索を設定しております。
1) Googleアナリティクスで>「行動」>「サイト内検索」>「サイト内検索キーワード」を開く。
2) 検索されているキーワードを確認する。
LISKULの場合は、バナーやランディングページにに関する記事の需要があるようだということがわかります。ただ、まだ母数が少ないので、ある程度数値が溜まってから、実際にコンテンツ作成にうつったほうがよいです。
⑤検索連動型広告の検索語句レポート/検索クエリから予測する。
検索連動型広告を配信されている方は、その中の検索の情報が公開されています。 そのため、Google AdWordsやYahoo!プロモーション広告 スポンサードサーチを使っている方限定の方法ではありますが、広告としてクリックされたキーワードを見ることができます。
Google AdWordsの場合
1) Google AdWordsで「すべてのキャンペーン」>「キーワード」>「検索語句」を選択
2) 検索語句レポートで、クリックされているキーワードを確認する。
スポンサードサーチの場合
Yahoo!プロモーション広告 スポンサードサーチの検索クエリレポートからも、反応が良いキーワードがわかります。 1)スポンサードサーチで「キャンペーン管理>キーワード>すべてのキーワード」を選択 2) 検索クエリで、クリックされているキーワードを確認する。これらのレポートで表示されるのは、リスティング広告としてクリックされたキーワードです。そのため、直接、(not provided)の中身がわかるわけではありませんが、ユーザーが検索してクリックする興味高いキーワードや、部分一致によって思いもよらない効果的なキーワードが見つかる場合もあります。
そのため、直接、(not provided)の中身がわかるわけではありませんが、検索連動型広告で反応が良いキーワードは、同じように検索されるときに反応がよいと仮定して考えることができます。参考:検索クエリを見ずしてリスティングの効果改善なんてありえません。|LISKUL
参考:リスティング広告の効果を劇的に改善するキーワード作成方法|LISKUL
⑥ SimilarWebを利用する。
SimilarWebというツールを使えば、無料版では上位5位、有料版ですべての検索キーワードを知ることができます。
Similar Web
無料版と有料版がありますが、ここでは無料版の使い方を解説します。
1) プラグインをダウンロード(firefoxアドオン or GoogleChrome拡張機能)
お使いのブラウザに合わせて、SimilarWebのプラグインをダウンロードします。
・firefox
・Google Chrome
2) 分析したいページを表示し、右上に表示されたプラグインをクリックし、「Search」を選択。
Top Organic Keywordsとして表示されているのが、検索されているワードです。
このツールの良い点は、自分のサイト以外も分析ができるという点です。
無料版では、上位5キーワードしかわかりませんが、有料版を使えば上位500キーワードを知ることができます。
もちろん有料のアクセス解析ツールでも検索キーワードを知ることができます。
最近では、無料で利用できる解析ツールが数多く存在しています。しかし様々な無料ツールを組み合わせるのではなく、多くの機能がワンパッケージで提供されている有料の解析ツールを利用している方も多いと思います。
最近のアクセス解析ツールであれば、前述のツール以外であっても検索キーワードを知ることができますし、「検索順位が上がり、自然検索からの訪問数・CV数が増えた」といった変化をすぐに把握できることもできるので非常に便利です。
参考:Googleアナリティクスをもっと便利に使うならAIアナリスト(登録無料)
検索キーワードが分かった後の、3つの活用方法
キーワードがわかれば、活用方法はたくさんありますが、ここでは代表的な3つの活用法をご紹介いたします。
1. 狙い通りの ユーザーがどれくらい取れているのか?を確認する。
ご自身の商品・サービスがどんなキーワードでどれくらい流入しているのか?を知ることで、検索エンジンでのマーケティングへの成功具合が判断できます。
例えば、紙や雑誌に広告を出した場合も、特定のワードで検索をさせることによって、どういう媒体を見て検索をするようになったのか?を知ることができます。2.検索されているキーワードを見て、Webサイトのコンテンツを充実させる。
利用者が流入しているキーワードは、ニーズとあったキーワードになります。
そのキーワードに関するコンテンツが足りているか?などを考え、サイト内のコンテンツを増やすときの目安として活用します。
サイト作成者が予想もしないような意外なキーワードが出てくる場合は、新たにそのコンテンツを追加するのも良いのではないでしょうか。
参考:コンテンツSEOで失敗しないために…コンテンツSEOの成功事例と具体的な手順
3.リスティング広告のキーワードとして使う。
キーワードの結果から、どのようなキーワードで、集客ができるのか?どのような共通点があるのか?を考えます。
もし、検索で大部分は占めていなくとも、申し込みなどのコンバージョンにつながっているキーワードがわかれば、それをリスティング広告などの集客施策のためのキーワードとして利用することができます。
参考:リスティング広告とは|今更聞けないリスティング広告の基礎
参考:キーワード選定で失敗しないための8つのポイント|リスティング広告
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まとめ:増えていく(not provided)へは柔軟な対応を
検索のキーワードを知ることはサイトを作るうえで、非常に大切です。しかし、今後も(not provided)は増えていくことが予想されます。
現状、これから検索で使われたキーワードを知るために、やれることは限られており、絶対的な裏ワザはありません。できる方法で工夫し、ベストを尽くしていくしかありません。
また、今後良い分析方法があればご紹介をさせていただきます。
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