Quantcast
Channel: | LISKUL
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1789

中小・ベンチャー企業の成長フェーズにおいて、創業社長が直面する課題を解決。社員のベクトルを1つにするコーポレートブランディングとは?

$
0
0
中小・ベンチャー企業の成長フェーズにおいて、社員数が増え、機能分化や役割分担をしていく過程で、社員が一枚岩になれない状態に陥るケースは珍しくありません。少人数の時は自然と伝わっていた創業者の想いや理念が伝わりにくい状況になっていることが、一番の原因です。 特に、成長過程のベンチャー企業において、即戦力の中途採用を強化して事業の推進力をあげていくケースが多々あります。さまざまな経験やバックグラウンドを持った人たちの想いや価値観は千差万別。まっさらな新卒入社の社員にも創業社長の声が直接届く機会が減っていきます。この状況に陥ると社内に歪みが生まれ、人数が増えた割には業績も伸び悩み、社内も暗くなってしまいます。 こうなる前に、創業社長がface to faceで語りかけなくても、その想い・ビジョン・価値観は伝わるようにしておきたいものです。社員数が50人を超えたあたりから意識をしておきたいこと。 複数のベンチャー企業の急拡大期を経営陣の一角として創業者と共に歩み、現在はソウルドアウト社でコーポレートブランディングのサービスを複数の企業に提供している担当執行役員の美濃部によれば、「会社の成長に合わせて組織化や仕組化をしていくのと同時に、経営者の想い・ビジョン・価値観が言語化されて、社員ひとりひとりの心と行動に浸み込ませていくことが、会社成長の原動力の一つとして極めて重要である」といいます。 今回は成長ベンチャー企業で2016年3月に東証マザーズに上場した、株式会社PR TIMESのコーポレートブランディングの取り組みを紹介いたします。 同社が直面していた課題に対して、どのような取り組みを実施し、どのようなアウトプットを生み出していったのか?同社代表取締役の山口さん、およびプロジェクト担当役員の三島さん、プロジェクトメンバーの小暮さんから話を聞きました。 [toc]

コーポレートブランディングが重要な3つの理由

1:存在理由を明らかにし、会社の求心力・推進力を高めるため

2007年にサービス開始、2016年3月に上場した株式会社PR TIMES(以後、PR TIMES)。現在の社員数は約50名。プレスリリース配信サービスを核に、企業とメディアと生活者をニュースでつなぐプラットフォーム事業を展開しています。 株式会社PR TIMES 代表取締役の山口拓己さんは、「ミッションやバリューを明確に定めることは、やることを限定してしまうことでもあるので、あえて定義してこなかった。先行きが不透明な、新たな領域のチャレンジをしているベンチャー企業にとってはリスクでもあるので、できること、やれることに幅をもっておきたかった。」と話します。 しかしサービスの提供から9年がたち、2016年3月に上場を果たす前後で、山口さん本人もミッションやバリューの必要性を感じるようになったそうです。 山口拓己 株式会社PR TIMES 代表取締役社長
山口さん:すべての企業に当てはまるわけではないと思いますが、事業を展開していく際にネットが活用される今の時代では、100%理想の状態になってからサービスをリリースするわけではありません。改善を続けながら、お客様と一緒にサービスも成長していく、といった流れが自然かと思います。 サービスの提供を開始した当初は、自身の理想から遠く、ミッションで大義を掲げても、いくつかの山場を超える必要があり、いつの間にか忘れ去られてしまいそうと感じていました。反対に現状のサービスに近いところに設定すると、大義というよりは計画になってしまう。大義をつくったとしても見失わず、しっかりと見据えられるタイミングでミッションを掲げようと決めていたんです。そのタイミングが上場を果たした時でした。

2:消費者がサービスや商品を検討する際に、企業のあり方が意思決定の要因になるため

スマートフォンの普及により、いつでも、どこでも、誰でも、サービスや商品を利用する前に、企業について調べられるようになりました。また、商品やサービスを新しくリリースしても、機能面での差別化は難しくなってきています。 このような環境で、消費者が商品やサービスの購入前に企業サイトを見て、「企業自体に魅力を感じるか?」という点が重視されるようになりました。そういう意味でもコーポレートブランディングの重要性が高まっています。 PR TIMESでは、提供しているプレスリリース配信サービスとしての認知が高く、サービスのイメージがそのまま会社のイメージに直結している状態でした。営業として活躍している小暮さんは、「PR TIMESといえば、プレスリリース配信プラットフォームの会社という見られ方だけをされることもある」といいます。 小暮桃子 株式会社PR TIMES マーケティング本部アカウントプランナー
小暮さん:PR TIMESでは、プレスリリース配信の他に、プランニングのサービスやカスタマーサポートのツールなども提供しています。上場して新しいお客様が増えていく中で、PR TIMESを知ってもらう機会が増える嬉しさもありましたが、本当の自分たちのあり方をしっかり伝えていく必要があると感じていました。 そのような背景もあって、ミッションステートメントを策定しました。このミッションステートメントを見た方々には、「PR TIMES=プレスリリースを配信する会社」とは少し違ったイメージを持っていただいています。
「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」(一部抜粋) 行動者発の情報の質と流通速度が上がっていくことで、 それが世の中の情報のメインストリームになれる。 そこから生まれる物語が、想いが、 一人ひとりの、そして、世の中の心を揺さぶっていく。 ポジティブなエネルギーが循環していく。 そのプラットフォームになることが私たちの使命です。
今回、PR TIMESのコーポレートブランディングのプロジェクトを担当したソウルドアウト社の執行役員である美濃部は、「行動者」という言葉にこだわるべきだという考えがありました。
美濃部:PR TIMESさんは、ただプレスリリースを配信するだけではなく、リリースの先にいる人たちにも想いを馳せてサービスを提供しています。そういった想いが、PR TIMESさんらしいなと感じていました。 プレスリリースは、サービスの立ち上げや提携の話など、社員の方々のがんばりの結晶。プレスリリースのもとになっている仕事を創り上げた方々を「行動者」と定義することで、プレスリリースが持っている本質的な価値やプレスリリースを発信する会社の方々の日々の営みが感じられるものになると考えました。
このミッションステートメントを通じて、プレスリリースを発信する会社の担当者は、PR TIMESという会社との間に、「自分たちの行動の意味を理解してもらえている、応援してもらえる」という共感が生まれます。

3:重要な意思決定の判断基準の軸を創るため

取締役の三島さんは、「社員数が増えてから考え方や行動が多様になった」とする一方、「日々の業務から重要な決断まで、個々人が何を基準に判断すればいいか、根幹で共通の価値観を持ちたいと思っていた」といいます。採用面でも「社内の意識や基準をもう少し統一するべき」と考えていました。 三島映拓 株式会社PR TIMES 取締役 経営企画本部長 
三島さん:採用に関して最終的に議論して決めようとすると、「こういうところが良かったから採用したい、こういう部分に期待して採用してみよう。」といった話になりがちで、人によって軸が定まらない印象でした。会社としてどんな人を採用したいのか、社内の意識を統一していきたいと考えていました。
社内の意識を統一するためにも、PR TIMESでは、バリューを策定。
行動者宣言(一部抜粋) 「やりたいと思っていました」「やるつもりで計画していました」という慎重さには価値がないことが多い。思い立ったらすぐに試行錯誤する。自ら考え、周囲にも相談し、また前に進む。自らが機会を追求する行動者であることで、関わる人との波長を生み出していこう。行動が積み重ねられ、振り返れば形のないものが形になり、答のに道筋が生まれる。
PR TIMESのバリューには「6つの宣言 3つの秘密」があり(上記はその内の1つの宣言)、組織の行動基準を示しました。

そもそもコーポレートブランディングとは?

コーポレートブランディングとは、以下の3つの要素を創り展開する営みです。

①ミッション

存在意義・使命であり、「私たちは何のために存在しているのか?」ということ。「社会をどうしていくために、我々は存在するのか?」という視点。

②ビジョン

目指す姿・ありたい姿を示すことであり、近い将来、目指す「ありたい姿」のこと。

③バリュー

価値観・行動原理で、「私たちは何を大切にして、どう行動するのか?」という視点。 ミッション・ビジョン・バリューを定義し、人の心に残るような言葉で言語化することで、社員の中に宿り、かつ、周囲からの賛同が得られやすくなります。しかし、自ら定義し、社内・社外から賛同を得られ、人の心に残るような形で表現するのは、大変難しいことです。PR TIMESでは、2016年の6月に代表の山口さんからミッションとバリューを決めるプロジェクトメンバーの募集があり、自ら手を挙げた4人の社員を中心にプロジェクトが始まりました。 社長の山口さんにヒアリングを重ね、自らPR TIMESらしさを表現するキーワードを選びます。しかし、「何度も山口に提案したものの、まったくOKが出なかった」と、プロジェクトメンバーの小暮さんはいいます。
小暮さん:半年ほどで終わるプロジェクトと思っていましたが、まったく決まらなかったんです。山口と何度も話し合う中で、ぼんやりとした想いや、向かうべき方向性はなんとなく分かっていました。でも、ミッションやバリューをいざ言葉に表現しようとすると、全然決まりませんでした。
一方、何度も提案を受けた山口さんも、「明確な指示を出すのが難しい」と感じていました。
山口さん:明確にダメな理由を教えてください、と言われても指示を出せませんでした。プロジェクトメンバーも私も、みんな決めたいのは同じなんですよ。でも提案されたものとイメージしていたものとの間にズレがあって決めきれなかった。決めきれない理由が何かというと、イメージになってしまい、伝えるのは難しかったです。
向かいたい方向性を伝えることができても、それを整理し重要な要素を引き出し、記憶に残りやすいような表現として言語化するのは容易ではありません。今回のように、第三者が入りプロジェクトのファシリテイトをしていくことで、「客観的な視点が入り、何が本当に大切で、どのような言葉で表現すると伝わりやすいかなどを考えていくプロセスをスムーズに進められた」そうです。

コーポレートブランディングはどのようにつくれば良いのか?

コーポレートブランディングをつくり上げるには、創業者や社内に流れる大切にしたい想いや考えをできる限り引き出すことから始まります。 PR TIMESでミッション、バリューを作成する際に使用していた資料 表に出てくる言葉だけではなく、その背景やひとりひとりが心の奥底で考えていることを引き出します。経営層だけではなく、いくつかの階層にわたってプロジェクトメンバーを組成し、何度も議論を重ね、意見をぶつけ合い、大切なポイントをつくっていくことが重要です。 このプロセスが重要な理由は2つあります。 1.アウトプットの質が上がるため プロセスの積み重ねによって、各メンバーの想いや考えが引き出され、ブラッシュアップされていきアウトプットの質が上がる。 2.現場の納得感が上がり、浸透スピードも早くなるため 経営層以外の現場のメンバーも一緒に議論をするプロセスを経るので、策定プロセスの段階で関与者が増え、アウトプットへの納得感が上がり、浸透スピードが各段に早くなるため。 PR TIMESの三島さんは、何度も議論を重ねるというプロセスに、始めは疑問を持ったそうです。
三島さん:最初は、なぜこんなにも多くのステップを踏むのか?と疑問に思いました。言葉を引き出して凝縮して、戻して、集まったかと思いきや、他のメンバーとも議論する展開があり...参加しはじめたときは、本当に全部必要なのかな?と思ったんです。 しかし、いま振り返ると、関係者が全員納得できる要素を引き出すために、すべてのプロセスが必要だったと分かります。
結果的には、このプロセスこそ重要なものでした。 そして、この重要なプロセスにおいて、プロセスの質を高めるためのポイントが2つあります。 1.1つのグループを少人数にして、複数のグループをつくる 1つのグループを小人数にして複数グループをつくることで、ひとりひとりの意見を反映しやすくなり、議論が深まり、納得感を醸成しやすくする 2.社内の別メンバーと再度議論するフローつくる プロジェクトのコアメンバーが内容を持ち帰り、社内のさらに別のメンバーと再度議論するフローを経て、関与者を増やす 大勢で議論をすると、反対意見が出にくい無難な内容に落ち着いてしまうことが多々あります。なので、小規模のグループで議論を重ねることが重要です。PR TIMESでも、当初は5人のコアメンバー全員で議論をしていましたが、チームを半分に分けてみたところ、プロジェクトが良い方向に進みだしました。
三島さん:僕を加えたプロジェクトメンバー5人で意見を出そうとすると、全員が納得できるように無難なものになってしまい、どこかで見たことのある表現になりがちでした。反対に一人ずつ意見を出し合うと、個人の見方に左右されてしまって、例えば僕の意見は他のメンバーからみると熱すぎる、と言われてしまいます。 チームを3人と2人に分けて、それぞれいいと思った案を発表し、お互いいいと思ったところをフィードバックしたり、足りないものを一緒に考えたりして、いまの結果にたどり着けました。

心に残る表現でないと、コーポレートブランディングとしての効果は小さくなる

ミッション、ビジョン、バリュー策定の重要なポイントは、心に残る表現にこだわること。 ・社員のベクトルを1つの方向へ定め、ポジティブな行動を引き出す。 ・迷った時に立ち戻って考えるようなものにする。 ・お客様と自社の間にあるユニークで好意的な関係性を言葉にする。 そのためには、ストーリー性があり心に残る、その企業らしさのある表現を生み出すことが不可欠です。 したがって、表層的に整った表現や抽象的な表現、反対意見が出にくいだけの表現を避け、心の琴線や心の中にある記憶に触れるようなストーリーと表現に昇華させることが肝になります。ミッションステートメントを作成する場合は、このストーリー性を大切にします。そのために、起承転結の役割を定義して、そのプロセスを経ることが重要です。 【起】現状の問題/アンチテーゼ 【承】本来どうあるべきか 【転】自分たちは何をしていくか? 【結】未来や社会がどうなっていくか? PR TIMESでは、下記のミッションステートメントを策定しました。
行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ インターネットが人の生活に入りこみ始めて四半世紀。 一人ひとりが情報を編集・発信できるようになった。 そして、テクノロジーによってかき集められた情報が 無造作に拡散されることも増え続けている。 本当に必要な情報や本当に触れたい感情や想いに出会う確率は、 残念ながら、総じて減ってきている。 揺るぎない真実は、何を言ったかではなく、何をしたか。 その行動は嘘をつかない。 ゆえに、行動者の情報価値が高まっていくことに、 インターネットやテクノロジーの力が発揮されることに意味がある。 頑張りに直結した情報が、最も確かで人の心を揺さぶる潮流を生みだす。 スポーツでも芸術でも、政治でも経済でも、そして、仕事でも家庭でも。 それが、大きいことでも、小さいことでも。 行動者発の情報の質と流通速度が上がっていくことで、 それが世の中の情報のメインストリームになれる。 そこから生まれる物語が、想いが、 一人ひとりの、そして、世の中の心を揺さぶっていく。 ポジティブなエネルギーが循環していく。 そのプラットフォームになることが私たちの使命です。
PR TIMESでは第三者が客観視したことで、自社らしさを引き出せたと、三島さんはいいます。
三島さん客観的に言葉を引き出してもらうのは大切だと思っています。美濃部さんが、「PR TIMESさんは外から見ると、クールでドライな人が多そうに見えるけど、本当は内に秘めたものをもっている人が多いですよね。」と言ってくださったことがありました。そのときプロジェクトメンバーはみんな納得して...。 他の社員へヒアリングする中でも、この人こんなに熱い思いがあったんだ、こんなことを思っていたんだ、と確認もでき、納得感は深まりました。実は、代表の山口が一見クールに見えますが、内に秘めた熱い思いを持っているんです。でもそういったことって、あまり自分たちでは気づけなかったり、表現できなかったりするので、客観視してもらえてよかったですね。
「内に秘めたもの」はバリューを作成するキーワードになりました。バリューである「6つの宣言 3つの秘密」の秘密は、内に秘めたものを表現しています。 また、もう一つ「慮る(おもんばかる)」という言葉も、バリューを決める上でのキーワードになりました。慮るは、もともと代表の山口さんがよく使っていた言葉。PR TIMESでは、PR領域で事業をしていることもあり、クライアントに加えて、その先の関係者やメディアの方など、さまざまな人に思いを巡らす必要があります。そういったプレスリリースを出す先にいる人たちに思いをはせるPR TIMESらしさを、慮るという言葉で表現しました。
「見えることの先」にあることを慮る(一部抜粋) 「見えることの先」にあることに、目を向け、耳をすまし、想いを注ぐ。大切なものは目には見えない。目に見えるものの先にあること、その裏にある意味や想いを感じることで、本質が見える。生まれるやり取りの質が上がる。スピードも精度も迫力も増していく。自分が受け取る情報に意味が生まれ、発する情報に命が宿る秘密である。

コーポレートブランディング策定後の効果

ミッションやバリューは、策定して掲げるだけではなく、浸透施策を展開して活用へつなげていくことが大切です。PR TIMESではミッション、バリューを表したカードや、来客用の紙コップを作成して、展開しています。 名刺ケースにも入る、いつでも見れるようなカードを作成。文章だけではイメージが伝わりにくかったり、人によっては固く感じてしまったりするかと考え、親しみやすさを感じてもらうために、柔らかい挿絵を入れたそうです。

展開例

・社員の目のつくところに掲出する。 ・会社のホームページに載せる。 ・社員総会やイベントで発表する。 ・動画、ポスター、Webページ、小冊子を作成する。 ・行動評価の指標に組み込み、評価と連動させる。 ・研修の流れに組み込む。 またPR TIMESでは、バリューに合った行動をしているかどうかを評価基準の1つとして導入することも検討しているようです。

PR TIMESではバリューに基づいた、バリュー アワードを設定

PR TIMESでは策定したバリューに基づいた社内表彰を開始。今までは半期に1回一人だけMVPが選ばれていましたが、バリュー アワードでは9つのバリューそれぞれに合致した行動をしてきた社員を選定し表彰しています。 ミッションやバリューを決定するプロジェクトに参加していた小暮さんも、「ベスト成長者宣言賞」を受賞しました。賞状は三島さんが、ひとりひとり心を込めてメッセージを書いて贈ったそうです。
小暮さん:私は成長者宣言の賞をいただきましたが、他に受賞した人の、それぞれの良いところを改めて知るきっかけになりました。「こんなとことろをまねしていきたい」という感じで、具体的な目標も持てています。バリューやミッションを、よりかみ砕いて解釈するきっかけになっていますね。
また、バリューを決める際にキーワードとなった「慮る」。この表現が社内で活発に使われるようになりました。社内のあちらこちらで、「慮っていこうね」「慮ってるね」といった会話を耳にすることが増えたそうです。代表の山口さんが大切にしてきた言葉が、社内でも浸透してきています。 最後に、代表の山口さんに、創業者やオーナー経営者の方々に対して、コーポレートブランディングの活用についてのメッセージをいただきました。
山口さん:会社や事業を大きく前進させたいときに、経営者と同じ目線で話せるメンバーがいるのは、とても重要なことだと思います。ただ、何かきっかけがないと、人の意識は変わらないので、その機会としてコーポレートブランディングがあるのではないでしょうか。コーポレートブランディングに取り組んだ結果、オーナーシップをもって会社のことを考えられるメンバーが増えるのは、大きな意義があると考えています。

まとめ

コーポレートブランディングは中小・ベンチャー企業が成長する過程で、事業推進力の強化および組織力の強化に根幹的な役割を果たすことになります。マーケティング側面と人事側面の両方にとって重要な役割を担っているということが、今回の取り組みからも感じていただけたのではないでしょうか。 急成長に組織がついていかないと感じる場合や、成長の踊り場にいるということを感じている場合、打ち手の一つとして、コーポレートブランディングを検討してみてはいかがでしょうか。 ソウルドアウト社では、ベンチャー企業の成長期をつくり支えた実績をもとに、コーポレートブランディングの取り組みを展開。ご質問などありましたら、お気軽にお問合せください。 コーポレートブランディングのお問い合わせはこちら

コーポレートブランディング担当: ソウルドアウト株式会社 執行役員CSO 美濃部哲也

株式会社電通在籍時、ストラテジックプランナーとして数々のブランド戦略を立案。その後、株式会社サイバーエージェント常務取締役、株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ取締役営業統括本部長、タビオ株式会社執行役員マーケティング本部長、株式会社ストライプインターナショナル執行役員、株式会社ベクトル執行役員などを歴任。 マーケティング、ブランディング、組織組成、インナーブランディング、コーポレートブランディングを実践し確立することで、サービスやブランドの立上げ、および、ベンチャー企業のグロースを当事者として牽引。現在、株式会社ソウルドアウトで、全国の中小・ベンチャー企業に対して、マーケティングおよびブランディングの支援を行っている。 主な広告賞の受賞歴:カンヌライオン、広告電通賞、文化庁メディア芸術祭、スパイクスアジア広告祭、アドフェストアジア広告際など。 ※Chief Strategic Officer

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1789

Trending Articles