ヒートマップツールを活用すると、
「ページ内で顧客がどう動いたか」を分析しWebサイト改善につなげることはできます。
しかし、
「実際にサイトに来た顧客の体験」を知ることができないため、
ヒートマップだけを見ていても、「なぜ離脱したのか?」その本当の理由は根拠を持って特定できません。
ここでは、ヒートマップツールで分析できること・できないことを明確にし、どういった見方が必要なのか事例を含めてご紹介します。
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※本記事は株式会社ギャプライズ提供によるスポンサード・コンテンツです。
ヒートマップツールで分析出来ること
多くのヒートマップツールでは、要素へオンマウスされていた時間、マウスの動き、あるいはページ全体での滞在時間を検証することで、
あるページ内で顧客がどう動いたかを理解できます。
例えば、可視化ができる4つの視点として主に以下が挙げられます。
- コンテンツ熟読度
- スクロール率
- コンテンツの注目度
- クリック率
これらの情報がどのようなサイト改善に繋がるのか3つの事例を見てみます。
ヒートマップを活用したWebサイト改善【その1】
「読まれていないコンテンツは削除」
熟読度と
スクロール率の両面からヒートマップを見ることで、訪問者が「どのコンテンツをきちんと読んでいるか?」が分かります。
それらを把握できれば、
読み飛ばされてしまっているコンテンツを省き、注目されているコンテンツを上に持ってくるというような対応が可能です。
例えば<図1>のような例では次のようなことが分かります。
A:比較的スクロール率は高いが、読み飛ばされている。
B:かなりスクロール率は低いが、ここまで到達したひとは熱心にコンテンツを読んでいる。
結果として、「熟読度の高いコンテンツを上部に持ってくる」というようなWebサイト改善案が簡単に考えられます。
<図1>
ヒートマップを活用したWebサイト改善【その2】
「平均スクロール率を把握しWebサイトデザインを工夫する」
スクロール率を見ることで、平均ファーストビューや、平均でどこまでスクロールされているかを確認できます。
例えば、<図2>のように平均スクロール率が平均ファーストビューよりも下に来ているので、ファーストビューでの離脱率が低いことがわかります。
この平均スクロール率をもっと下方にまで伸ばすためには、この位置に
もっと面白いコンテンツや要素が下にある、とビジュアル的に訴えるようなデザインに工夫すれば良いとわかります。
<図2>
ヒートマップを活用したWebサイト改善【その3】
「A/Bテストの結果をリアルタイムで追う」
訪問者の
マウスの動きと
オンマウスの時間をヒートマップ化することで、サイト内でどの要素が注目されているのかが分かります。
また一部のヒートマップではA/Bテストや多変量テストのパターンを
左右で比較して、どんな変化が見られたかをリアルタイムで追うことができます。
例えば、<図3>のように「販促バナー」と「購入ボタン」の位置を入れ替えたテストを実装し、それぞれの要素への注目度にどんな変化があるかを追跡することで、
仮説の検証ができます。
ちなみにこの例では、購入ボタンを販促バナーより上に配置した結果、それまで販促バナーを中心に当てられていた注目が、購入ボタンへと移行し購入率が上がっています。
<図3>
ヒートマップで分析できない3つのポイント
ヒートマップツールを利用した分析では、必ずしも実際にサイトに来た顧客の体験自体がわかるわけではありません。そのため、十分に顧客の目線に立ってサイト改善をおこなうのは難しいです。
1.注目されている要素の「良し悪しの判断」
2.離脱要因を「根拠をもって特定」
3.フォームにおける離脱要因を「根拠をもって特定」
ヒートマップで分析できないこと【その1】
注目されている要素の「良し悪しの判断」
ヒートマップを利用すれば、訪問者が注目しているコンテンツや要素を発見できます。
しかし要素が注目を集めているからと言って、それが必ずしも
ポジティブな体験を提供しているという根拠にはなりません。というのも、ビジターは単に理解できないから長く見ているだけ、あるいは欲しい情報が見つけられず止まってしまっているだけかもしれないからです。
<図4>はLenovo社のECサイトTOPページですが、購入者に比べて非購入者に目立っている注目要素は「言語」を選択する項目でした。
<図4>
解決法:セッション動画再生による分析で精度を高める
「Clicktale」はヒートマップツールの1つです。
分析できる内容は豊富で、パソコンやスマホートフォン及び、アプリサービスなどを利用する顧客一人一人のマウスやタップの動きなどを、ミリ秒単位で収集します。
この技術により、実際に行われたユーザーの複雑な行動パターンも、
動画やヒートマッピングにより正確に再現ができるため、より精度の高い顧客体験の分析が可能になります。
実際の顧客体験を再現するClicktaleの分析機能
Clicktaleによる分析結果
追加で行ったセッション動画再生による分析で、大半の離脱者は中国からアクセスしており、
自国語がスムーズに見つけられなかったことが原因で離脱しているとわかりました。
このように、ヒートマップで要素が注目されていることが確認できたとしても、
「なぜ」注目されているのか、顧客の体験は果たして良好なのかまでは分からないのです。
ヒートマップで分析出来ないこと【その2】
離脱要因を「根拠をもって特定」
例えば<図5>はWalmart社のサイトのクリスマスギフト用の特設ページですが、効率良く商品を発見してもらうために、商品検索フィルターを設けています。
実はこのページでの離脱者は一定多数存在していました。しかし、この問題をヒートマップのみで分析してしまうと、「検索フィルターが利用されている」という事実は確認できたとしても、何が離脱の原因になっているかは見えてきません。
<図5>
解決法:セッション動画再生による分析
検索フィルターなど
「ユーザーの使い方によって表示条件が変わってしまう」場合、特にセッション動画による分析は欠かせません。
なぜならユーザーは「その結果に満足せずに離脱している」可能性が高く、また「なぜ満足しないか?」は一つ一つのケースを見ていくことでしか原因を特定できないからです。
離脱したユーザーに「何が表示されているか?」がわかるClicktaleの分析機能
Clicktaleによる分析結果
本当の離脱原因は、Javaエラーによって
検索フィルターを利用した検索の結果が表示されていなかったことにありました。
このように、顧客の体験を再現しなくては分からないような原因が離脱を招いてしまっている場合、ヒートマップを利用した分析だけでは見逃してしまう可能性があります。
ヒートマップツールで分析出来ないこと【その3】
フォームにおける離脱要因を「根拠をもって特定」
一般的な定量分析ツールに加えてヒートマップツールを活用することで、特定のページのどの部分における離脱率が高いのかが分かります。
しかし、例えば最も
離脱率が多いページが
決済フォームにあると発見された場合はどうでしょうか?恐らくヒートマップを使って見られるのは、<図6>のように、多くのビジターがフォームを閲覧あるいはクリックしている姿だけです。
確かに相対的に多くのクリックがされている箇所は特定できるかもしれませんが、具体的に
どの項目でビジターが苦戦しているのか、あるいはどの項目の記入が躊躇われているのかがわからなければ、実際の改善活動には繋がりづらいです。
<図6>
解決法:フォーム分析
Clicktaleには、フォームに特化してパフォーマンスを検証する機能があります。再記入率、記入時間、記入までにかかる時間から顧客のストレスや躊躇を検出します。
このデータにより、訪問者が苦戦している項目や記入が躊躇われている項目の発見が
可能になります。
フォームに触れずに離脱した割合までわかる!Clicktaleフォーム分析
Clicktaleによる分析結果
フォーム分析により、
「多くの訪問者が離脱してしまっている」項目を特定。実際にその項目で離脱している訪問者の動画をチェックすることで、なぜ離脱に繋がってしまったのかまで分析し、改善を行いました。
まとめ
ヒートマップツールを活用すると、顧客が何を閲覧しどこまでスクロールしているかといった細かな行動データが可視化されるため、コンテンツや要素の位置関係の修正やサイトデザインの手掛かり獲得に繋がります。
またA/Bテストツールとシームレスに統合しているようなヒートマップツールであれば、テストパターンで顧客が期待通りの行動を取ってくれているかをリアルタイムで追跡できます。
しかし、そんなヒートマップツールでも、
顧客がなぜ特定のコンテンツや要素に注目しているのか、実は迷っているだけなのではないか、といった疑問には答えることができません。
また、エラーや情報の欠如による不満などといった幅広い離脱原因の特定は非常に難しいです。さらに、手っ取り早くコンバージョンを向上できるであろう、フォーム周りの改善にも繋がりにくいです。
「顧客体験」を通じて、サイト改善をするには、Clicktaleのセッション動画再生やフォームに特化した分析機能を用いることが重要です。
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