日本国内のEC化率は年々増加しています。自社でECサイトを運営しようと動き始めている方も多いと思いますが、立ち上げや運営には専門的な知識が必要となる場面が多く、始める前に挫折してしまうケースもあります。
本記事では、ECサイトの作り方と運営方法をわかりやすく解説しています。本記事を読み、ECサイトについての理解を深め、ECサイト作成に挑戦してみてください。
【LISKUL特集】ECサイトを簡単開設!国内で使えるASPカートの資料を網羅【2019年版】>>
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参考:ECサイト構築方法と手順や費用|Orange EC
ECサイト構築の全方式の特徴とシステム選定手順|LISKUL
これら5つの方式について、以下に詳しく紹介します。
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ECサイトとは
EC(Electronic Commerceの略称:「電子商取引」)とは、インターネット上で物やサービスを売買すること全般を指します。ECサイトとは、インターネット上で商品やサービスの売買をするためのWebサイトのことをいいます。 ECサイトというと、主に通信販売を行う企業の自社サイトのことを指します。一方、Amazonや楽天などのオンラインショップ、メルカリやラクマなどのフリーマーケットサイトも、ECサイトの範疇です。 時間や場所を問わず簡単に買い物が楽しめるECサイトは、今では生活に欠かせないものとなり、実店舗と競合するほどに発展しています。ECサイトの種類
ECサイトには、「モール型」と「自社サイト型」の2種類があります。 モール型とはその名前の通り、ショッピングモールのようなECサイトです。Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなど、大きな母体となるサイトに多数の店舗が出品して販売する形式です。 自社サイト型とは、自力でWebサイトを立ち上げて運営する形式です。本記事では、自社サイト型について詳しく説明します。 モール型について詳しく知りたい方はこちらをご参考ください。 参考: モール型ECサイトとは?メリットやデメリット、独自モールとの違いを解説|OrangeEC自社サイト型について
自社サイト型には、「ASP」「オープンソース」「パッケージ」「フルスクラッチ」「クラウドEC」の5つの方式があります。自社サイト型の方式
方式 | 費用 | 特徴 | おすすめの人 | ASP | 導入費用:0〜数十万円 月額:数千円〜5万円 | ブラウザ上で簡単に運営可能 | 手軽にECサイトを始めてみたい人 |
オープンソース | 導入費用:0〜数百万円 月額:数千円〜数百万円 | サイトを独自拡張できる | ECサイトを低コストで独自運営したい人 |
パッケージ | 導入費用:数十万〜数千万円 月額:数万円〜数百万円 | 他システムとの連携が可能 | 大規模なECサイトを作りたい人 |
フルスクラッチ | 導入費用:1千万円以上 月額:数十万円以上 | 自由な開発が可能 | 資金力・技術力のある企業の人 |
クラウドEC | 導入費用:数百万〜数億円 月額:数十万円 | サーバーの用意が不要 | 常に最新のシステムで運営したい人 |
ASP:少ない負担ですぐに導入できる
ASPは、業務用のアプリケーションを、インターネットを通して提供するサービスです。ECサイトとして提供されているシステムを、月額制などでレンタルします。特徴
機能がひと通り揃っているうえサポート体制が充実しており、サーバーの管理が不要です。そのため、少ない負担で最新のシステムを利用できます。ただしカスタマイズに制限があったり、ASP事業者のサービス提供が終了すると利用継続ができなくなるなど事業者の都合に左右される場合があります。費用
- 導入費用:0〜数十万円
- 月額:数千円〜5万円
導入にかかる時間・必要なスキル
既存のサービスを利用するので、導入に時間はかかりません。また特別なスキルは必要なく、インターネットやSNSを使える人であれば、スムーズに導入できるでしょう。サービス例
BASE、カラーミーショップ、STORES など。 ASPカートをリサーチし、主要サービスを比較しましたのでこちらの記事もぜひご参考ください。 参考:ASPカート比較10選|ECサイト運営に必要なショッピングカートの選び方おすすめの人
個人でECサイトを運営したい人、低コストで導入したい人。オープンソース:低コストでカスタマイズ可能
オープンソースは、プログラムのソースコードが無料で公開されており、誰でも改良・再配布が可能なソフトウェアです。特徴
自由に改良できるので、デザインのカスタマイズや機能の拡張を行うことができます。また、サーバーの維持費のみで運営することができるので、コストを抑えられます。 一方で、公開されていたプログラム自体にバグが存在していた場合でもソースコードを利用した側の責任となるので注意が必要です。費用
- 導入費用:0〜数百万円
- 月額:数千円〜数百万円
導入にかかる時間・必要なスキル
サーバーの設置や自社に合わせたカスタマイズが必要なので、ASPよりも導入に時間がかかります。ソフトウェアやサーバー管理、セキュリティ確保などについての専門知識も必要です。サービス例
EC-CUBE など。 参考:EC-CUBEとは?その魅力を徹底解説!機能・事例・導入方法までおすすめの人
ある程度の技術力がありカスタマイズしたい人、低コストで導入したい人。パッケージ:他システムと連携可能
パッケージは、きちんと開発されたソースコードを枠組みとしてサイトを構築する方式です。オープンソースの製品版、というイメージです。特徴
オープンソースと大きく異なる点は、パッケージソフトを提供している会社のサポートを受けられることです。このような会社はECサイトのカスタマイズに慣れているので、商品管理システムや外部サイトとの連携をする複雑な手続きに関しても、問題なく行うことができます。費用
- 導入費用:数十万〜数千万円
- 月額:数万円〜数百万円
導入にかかる時間・必要なスキル
オープンソース方式と同様、サーバーの設置や機能のカスタマイズに時間がかかります。また、サーバーやソフトウェアに関する知識、ソースコードを記述するスキルが必要です。サービス例
Orange EC など。 参考:ECパッケージ徹底比較|大手6社+無料パッケージおすすめの人
ある程度の技術力があり、中〜大規模のECサイトを運営したい人。フルスクラッチ方式:ゼロから自由な開発可能
フルスクラッチとは、元となるソースコードなどを用いず、ゼロから自力でサイトを作成する方式です。特徴
すべて自由に開発できるため、あらゆる要件や機能を実装できます。また、自社システムとの連携も可能です。ゼロからの構築となるため、費用が多くかかり、メンテナンスも難しくなります。費用
- 導入費用:1千万円以上
- 月額:数十万円以上
導入にかかる時間・必要なスキル
ゼロの状態からサイトを作成するため、5つの方式の中で最も時間がかかります。サーバー管理やサイト作成以外に、システム運営・保守、セキュリティ確保などの、専門的な技術も必要です。サービス例
ZOZOTOWN など。 参考: ファッション通販 ZOZOTOWN|ZOZOTOWNおすすめの人
資金力・技術力があり、複雑な機能を持つ大規模なECサイトを運営したい人。クラウドEC:独自サーバー不要でカスタマイズ可能
クラウドECは、ASPとパッケージを合わせたものに近い方式です。パッケージと同様、カスタマイズは可能です。さらには、クラウド上にあるサーバーを利用するため、独自のサーバーを用意する必要がありません。特徴
サーバーを用意する必要がないにもかかわらず、サイトのカスタマイズができることが最大の特徴です。カスタマイズの範囲は制限がある場合もあるので、事前確認が必須です。また、クラウド型のサーバーは提供元が管理してくれるため、常に最新のシステムを利用できます。費用
- 導入費用:数百万〜数億円
- 月額:数十万円